弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第620
離婚の弁護士費用はいくら?

Q 離婚について、弁護士に頼むといくらかかるでしょうか?

 弁護士費用については、以前は、
弁護士会で、基準を定めていたのですが、
それは独占禁止法で禁止されている
カルテル(価格協定)に当たる可能性があるとして、
廃止されています。

そこで、弁護士費用については、
依頼者と弁護士との間で
自由に話し合って決められるということになります。

ただ、逆に言えば、弁護士のところに行くまで
弁護士費用がわからないことから、
相談に行きにくいということはあるかもしれません。

ただ、弁護士会の規定が廃止されたとは言え、
以前の報酬規程を参考にして
弁護士費用を決めている弁護士は多いと思います。

僕の事務所でも、以前の規程を参考にして決めています。
通常の事件では、
請求する、あるいは請求された金額に応じて
弁護士費用も高くなっていくことになります。

離婚の場合、
離婚するかどうかという離婚自体の問題、
財産をどう分けるかという財産分与の問題、
子供をどちらが見るかという親権の問題、
子供の養育費の問題、
離婚原因を作った方に対する慰謝料の問題
などが含まれます。

離婚自体に争いがある場合、
最初にいただく着手金が30万円から50万円、
離婚できたあるいは離婚を防いだ報酬金が
30万円から50万円となるのが一般的だと思います。

その他の財産請求について、
離婚とは全く別に請求金額によって計算するのか、
それとも、合わせてやるから安くするのか、
合わせてやるから前記30万円から
50万円の間でやってくれるのかは、弁護士によると思います。

ちなみに、全く別に計算すると、
慰謝料と財産分与で1000万円を請求する場合で、
財産請求のみの着手金が約60万円、
報酬金が約120万円となります。
これに前記離婚自体の着手金と
報酬金を足した金額が弁護士費用となります。

離婚原因が明確かどうか、財産がたくさんあるか、
分けやすいかなどでも変わってきます。

地方と東京など都心部でも、
価格に差は出てくると思われます。
(事務所の維持費が東京の方が高いため、
弁護士費用も高いと考えられます)


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2011年1月20日(木)

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