第698回
どうせ辞めるなら切り札に

小金井市のごみ処理問題を例にとって、
交渉についてのお話をしました。
その後、小金井市の市長は、辞任を表明しました。

報道によると、市長が責任を取って辞めたなら
ということで周辺自治体も軟化したようです。

しかし、周辺自治体はまだ
小金井市のごみ処理を暫定的にも
引き受けるとは決めていないようです。

一般的には、責任を取って辞めるということは重大なことです。
そこで、辞任の発表をする前に、
責任とって辞任するので、少なくとも1年は、
継続してほしいと、自分の辞任を切り札として
交渉してみたらよかったと思います。

そのような交渉をしたのかもしれませんが、
したけどダメだったという報道はなかったようです。

そこで、ごみ処理問題を放置して辞任した
という批判までなされてしまっています。

ただ、そもそも、小金井市のごみ処理問題は、
ごみ処理施設という迷惑施設を
自前あるいは共同で持たないことにあるようです。

周辺自治体も、小金井市が困ると思い、
これまで緊急避難的にごみ処理を受け入れたけれども、
小金井市がいつまでも
どのようにごみ処理問題を解決するか決めずに、
周辺自治体に依頼されるのは困るので、
受け入れに承諾しないという報道もありました。

そうだとすれば、今回の小金井市のごみ処理問題は、
僕の指摘した市長の交渉の仕方を変えただけでは、
解決しないと思います。