弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第699回
戸籍の不正取得で元弁護士逮捕

元弁護士、探偵、司法書士が、
戸籍を不正に取得したことを理由に逮捕されました。

弁護士や司法書士は、
依頼された事件を進めるにあたって必要があれば、
本人の承諾を得なくても、さらに、本人に知らせなくても、
戸籍や住民票を取ることができます。

例えば、裁判を起こす際には、
相手がどこに住んでいるかわからなければ裁判を起こせません。

そこで、依頼者が把握している住所に住んでいない場合などには、
住民票を取って相手の現住所を確認します。

住民票に記載している情報は、個人情報であり、
本人のプライバシーに関する情報ですから、
事件処理に必要な場合しか入手することができなくなっています。

しかし、興味本位で、あるいは、悪用目的で、
他人のプライバシーに関する情報を得たいと思っている人も
多いようで、その場合、弁護士などの資格者を利用するわけです。

以前は、弁護士が芸能人の住民票を取って
探偵社に渡していたとして、
弁護士会から懲戒を受けたことがありました。 

今回は、犯罪捜査をしている警察官に圧力をかけるために、
警察官やその家族の戸籍や住民票を取得したようです。

弁護士が戸籍や住民票を取れることを知っている人から、
たまに、ある人がどこに住んでいるか知りたいので、
取ってもらえないかと軽く言われることがあります。

しかし、弁護士も依頼された事件処理に
必要な範囲でしか取れないので、
きちんと面談で法律相談を受けてもらい、
事件の依頼を受けた上で、その処理に必要なら、
住民票を取ることができると説明しています。

知り合いを通じて依頼されたりするときは、
そのくらいは固いこと言わずにやってくれても
と思われているかもしれませんが、
弁護士という職業柄固いことを言わなければならないわけです。


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2011年11月15日(火)

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