弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第765回
裁判になったら有利か不利か

前回、権利を実現するためには、
最終的にはどんなに面倒でも、費用がかかっても、
相手が応じないのであれば裁判をする他ないという話をしました。

そうなると、自分の言い分は裁判で通るのか、
または、裁判では有利なのか、
不利なのか、ということが重要になってきます。

裁判で自分の立場が有利なのであれば
交渉が決裂しても裁判に持ち込めばよいので
交渉の段階で強気に交渉できます。

逆に、不利なのであればある程度譲っても
交渉でまとめた方が得だということになるので、
あまり強気に出ない方が良いということになります。

(まあ、相手に裁判になったらこちらが不利だということを
悟られないように不利でも強気に出るという交渉術も
あるでしょうが)

その揉め事で、裁判になったら有利なのか不利なのか、
これを見極めるのが法律相談です。

自分の主張は法律上正しいのか、
今持っている証拠は自分の主張を裏付ける証拠となるのか、
弁護士に相談して判断してもらいましょう。

裁判では主に、どちらの主張が法律上正しいのか、
主張が正しいとして事実を裏付ける証拠があるのか
という2点から判断されます。

例えば、お金を貸したから返せと言えば、
法律上の主張としては正しいです。

しかし、お金を貸した証拠はないということであれば、
相手がお金を借りたことを認めないと、
法律上主張は正しくても、
証拠がないので裁判では不利になる可能性がある
ということになります。

だから、法律相談では、法律上主張は正しいのか、
自分の持っている証拠は自分の主張を裏付ける証拠となるのかを
判断してもらうこととなります。

揉め事が生じたら、
まず、自分が裁判になったら有利なのか不利なのか、
弁護士に相談してください。


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2012年7月26日(木)

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