第45回
Yahoo!オークションで騙されない為に!
ロレックス 中編

さて、日本国内を流通している
偽ロレックスにはどのような物があるのでしょうか?
ざっとおおざっぱに分けてみると以下のようになります。

●ノーマルの偽物
繁華街の露店等で販売されている偽物。
このクラスでもかなりの出来映えだが、壊れやすいのが欠点。
特にベルトのバックルやリューズ部分が壊れやすい。
なかには分針が外れてしまったというケースもあり、耐朽性に難あり。
真贋の見分け方は簡単で、本物を見たことのあるヒトなら容易に判別可能。
見分けるポイントは機種ごとに違うが、共通しているポイントは
デイト部分のサイクロップレンズ(註1)が機能していないところ。
屋台での価格は15000円前後。

●Aクラスの偽物
最高レベルのSクラス(スーパークラス)に対してこう呼ばれる。
ノーマルと一緒にしてAクラスと呼ばれる場合もある。
本物と比べると全体的にピンぼけた感じが拭えないが、
夜間に屋台の明かりだけでは判別不可能な場合もあり、注意が必要。
ただし、ほとんどの機種がケース、ムーブメントを共通で作られているため、
デイトナやシードゥエラーなどの特徴ある機種では、
逆にその特徴がカットされてしまっている(註2)のがポイント。
20000円〜30000円前後。

●スーパークラスの偽物
Sクラスなどと呼ばれる凄いヤツ。
サイクロップレンズも付いており、なんと裏蓋をオープンすると
ムーブメントにまで偽ロレックスの刻印が入っている。
非常に細部まで拘って作られており(註3)、
ムーブメントの仕組みが分かっているヒトや
本物を持っているヒトでないと見分けるのは難しいかも。
40000円前後で販売されている。

これらほとんどは中国で製造されているようですが、
その偽造魂には本当に感服します。
実売で数百万円という宝石だらけのデイデイト(註4)の場合には、
表示される曜日の文字体の僅かな違いと、
フラッシュフィット(註5)の数ミリの違いぐらいしか無いのですから、
素人が見破るのはほぼ不可能と言えるでしょう。
くれぐれもご用心あれ。

次回は「脱線編」の最後です。
オマケに各機種の「騙されないポイント」を紹介しましょう。


註1: デイト(日付表示機能)が搭載されている機種のすべてにおいて、
風防ガラスの部分がレンズ状に突起しており、
内部の数字を2.5倍に拡大して表示できるようになっている。
偽物はこれが拡大されず、等倍で数字が表示される。

註2: 例えば、デイトナならクロノタイムの機能自体が存在しないので、
ストップウォッチが秒針として機能していたり、
シードゥエラーの場合はガスエスケープバルブが存在しないなど。

註3: 前述のシードゥエラーの場合だと、
ガスエスケープバルブ(もちろん機能はしないが)が付いていたり、
裏蓋のシールも本物に近い(完全なホログラフでは無いが)作りになっている。

註4: 日付と共に曜日が最上部に表示されるモデル。
ロレックスのモデルのなかでも
最もフォーマルなデザインとされており、非常に高価。
ちなみに偽物の宝石はすべてガラスだが素人が見破るのは不可能。

註5: ケースとベルトの間をつなぐ金具のこと。


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2002年12月4日(水)

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