第194回
「パソメシ」番外編 パソコンは自分で作るもの! その31

ハードディスクの話、今回で最後になります。

パソコンは基本的に精密機器ですから振動や温度差を嫌います。
しかし、なかでもずば抜けて振動や温度差に弱いのが
ハードディスクなんですね。

CPUやメモリといった半導体製品には
少々の振動は関係無いですし、温度差に関しても
(ハードディスクに比べれば)だいぶマシだと言えます。

なぜハードディスクがそんなに脆いかというと、
その内部構造に原因があります。
ハードディスクの内部ではデータを磁気で記憶する
「プラッター」という薄い円板が
毎分7200回転の高速で回転しています。
この円板の上わずか数ミクロンというところに
データを書き込んだり読み込んだりする
ディスクヘッドが浮かんでいるのです。

このディスクヘッドが非常に重要な存在で、
もし回転中のプラッターに
ディスクヘッドが直接触れたりすると、
たちまちハードディスクはクラッシュしてしまいます。
このクラッシュの原因の一位が
「外部からの振動・衝撃」なのです。

もっとも最近のディスクヘッドは、
ハードディスクの停止中は
格納されるようになっているモノが多く、
以前に比べると衝撃によるディスククラッシュは
減少傾向にあるようです。
しかし、ハードディスクを落下させたりすると
一瞬で全データがパーになってしまうコトは
間違いありませんし、パソコンショップで
ハードディスクを購入し、帰宅途中に誤って落としたり、
ぶつけてしまったりして、
初期不良扱いで交換してもらったという話にも事欠きません。
ハードディスクのケース本体や箱には
「ワイングラス」の絵柄が記載されています。
これは英語版の「割れ物注意!」という表示なんですね。

また、冬の寒い時期にハードディスクを購入した場合、
問題となるのは結露です。
これは屋外の非常に寒い気温から
急激に室温へと温度が上昇するに伴って
ハードディスクの内部に結露が生じる現象です。
もちろん、このままパソコンに接続して起動したりすると
一発でハードディスクはクラッシュしてしまいます。
最低でも数時間は室内に静置&室温に慣らした上での接続が
自作ユーザーの基本なのです。


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2003年5月2日(金)

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