第213回
「男女平等先進国」、中国

本日、3月8日は国際婦人デーです。
日本では余り盛んではありませんが、
中国では「三八婦女節(さんぱーふーにゅーじえ)」と呼ばれ、
「いつもご苦労様」の意味をこめて、
会社から女性従業員に対して食事券が贈られたり、
女性だけ休暇が与えられたりします。

前回、中国の人たちが日本の女性に対して、
「美しくて優しくてすばらしい」という過大な評価(失礼)を
している事をお話ししましたが、
中国の女性のイメージは
「頭が良くてたくましい」という感じです。

中国ではどんな職場でもごく普通に、
女性が男性と同様の仕事をしています。
企業に女性の部長や課長がいるのは当たり前の事ですし、
大型バスの運転手、なんていう、
日本ではほとんどが男性の職場でも、
たくさんの女性が働いています。

日本で女性が大企業の社長になったりすると、
マスコミが「女性社長誕生!」などと書き立てて
大騒ぎになりますが、中国ではそんな事は有り得ません。
女性の総経理など、その辺にごろごろいます。
「男女平等先進国」である中国では、
女性総経理誕生にニュース性はありません。

なぜ、中国では昔から働く女性が多いか、というと、
まずは、旦那の給料だけでは食っていけない、
という事が挙げられます。
中国の人たちから見れば、
日本の専業主婦、というのは信じられない存在です。
旦那1人の給料だけで、妻と子供2-3人
(これも一人っ子政策の中国から見ると信じられない)
を養っていける、というのは、すごい事だとみんな言います。
中国では、夫婦で働いて、
子供を1人養っていくのがやっとですから、
その人たちから見れば、
日本人のサラリーマンは
とっても甲斐性があります。

中国の女性は、
働きに出なくて良い日本の専業主婦を羨ましく思う反面、
「旦那に養われている」という状態に甘んじている
彼女たちの考え方も理解出来ない様です。
だって、夫婦の関係が良い間はいいですけど、
関係が悪くなったら
旦那にお金を握られてるから圧倒的に不利じゃないですか。

中国の女性は旦那との関係が悪くなった時に、
「じゃ、離婚しましょ!」と言えるだけの経済力をもっています。
中国の離婚率が日本よりもずっと高いのは、
女性が経済力を持っている事も
大きく影響しているのではないでしょうか。


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