第236回
買物の常識を変える

セブン−イレブン中国第1号店の店内は、
商品構成、商品配置といい、
たくさんの蛍光灯を使った明るさといい、
日本のセブン−イレブンそっくりです。

商品の値段は、
その辺のスーパーとあまり変わらないレベルですので、
一般庶民でも普通に買物が出来ます。
第1号店からいきなり24時間営業ですので、
チェーン店が市内に増えてくれれば、
かなり便利になると思われます。

おにぎりが1個2元(30円)と聞いていましたので、
買ってみようと思っていましたが、
私が行った時には既に売り切れていました。
報道によれば、
第1号店でおにぎりを生まれて初めて見た人もいた様です。
歌舞伎とか、「女体盛り」とかではない、
リアルタイムの日本の庶民文化を知ってもらう、
という意味でも、
セブン−イレブンの進出が果たす役割は大きそうです。

唯一、日本のセブン−イレブンと違うのは、お弁当です。
北京のセブン−イレブンのお弁当は作り置きではなく、
その場で10種類ほどのおかずから
好きなものを選んで詰めてもらう、という方式です。
お弁当というよりは、日本のお惣菜屋さんに似ています。
おかずが2種類か、3種類か、4種類かによって、
値段が違う訳です。

これは食べ物の新鮮さ、あたたかさに、
極度にこだわる中国の人たちの考え方を考慮しての
対策であると思われます。
食にうるさい中国の人たちは、
作り置きのお弁当をレンジでチン、では、
納得してくれないのです。

あと、感心したのは、
店員の人たちの挨拶がしっかりしていた事です。
あれだけ人でごった返しているにも関わらず、
店員さんが1人1人のお客さんに
「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」
を言って、お辞儀をする。
お客が入って来ても全く無視して新聞を読み続ける
中国資本のコンビニとは雲泥の差です。

コンビニ文化に慣れ親しんだ我々日本人には
当たり前の光景でも、
中国の人たちには全てが新鮮な日式便利店、
セブン−イレブン。
これからチェーン展開していく中で、
いろいろと試行錯誤はあるかと思われますが、
セブン−イレブンが北京の人たちの
買物の常識を変える可能性は高そうです。


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