第257回
「日本の常識は、中国の非常識」

ペットボトルに入った冷たいウーロン茶、
なんていうのも、「中華風日本料理」の一種かもしれません。
中国の人たちは、日常的にお茶を飲みますが、
どんなに暑くても、通常、冷たいお茶は飲みません。
お茶は「温かいもの」というのが常識だからです。
ま、私たち日本人の感覚から言えば、
「新発売!冷やしたこ焼き!」と言われても
食べる気がしないのと同じです。

しかし、最近は、
中国でも冷やして飲むお茶飲料が増えてきました。
ただ、こうしたお茶飲料はことごとく大量の砂糖が入っており、
ものすごく甘いです。
中国でもサントリーのウーロン茶は売られていますが、
さすがのサントリーも、
日本で売られている無糖もの一本で行くのは
リスクが高いと踏んだのか、
無糖ものと同時に、低糖ウーロン茶を出しています。

中国のメーカーがお茶飲料に砂糖を入れるのは、
付加価値を高める為だと思われます。
中国の人たちにとって、お茶は
「お茶っ葉にお湯を注げばいくらでも作れる、
ほとんど価値の無いもの」という認識です。
そんなものがペットボトルに入ったからといって、
4元(60円)も5元(75円)もするのは、
こちらの常識から言えば非常識な話です。

しかし、砂糖を大量に入れれば、付加価値が上がります。
ただの味付き炭酸水である
「可口可楽(かこうかーるぁ、コカコーラ)」が
あれだけの値段で売れるならば、
大量の砂糖が入ったお茶も同等の値段で売れてしかるべし、
という論理です。
おいしいか、まずいかは、この際関係ありません。

同じ様に、中国のケーキに使われるクリームは、
これでもか、というぐらい砂糖が入っており、
死ぬほど甘いのですが、
全然おいしくないものがほとんどです。
なにしろ、砂糖をこんなに贅沢に使って、
クリーム作ってるんだから、
それなりの値段は頂きますよ、という感じです。
日本のOLの様に
「このケーキ、甘くなくておいしい」という声が
中国のOLの口から聞ける様になるまでには、
まだまだ時間が掛かりそうです。

日本の消費者とは大きく違った常識を持つ中国の消費者。
この市場を開拓していくには、
まずは「日本の常識は、中国の非常識」という認識を持って、
その上で、中国の消費者の嗜好に合わせた商品を売って行く、
という姿勢が大切なのではないかと思います。


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