第299回
そんなあなたに朗報です!

「史上最大且つ最後の消費市場」に変貌を遂げつつある中国で、
卸や小売をやって一旗上げよう、
と考える方も多いかと思いますが、
今までは高い最低資本金制限の為、
日本人の個人が中国で卸、小売業の会社を設立する事は、
事実上不可能でした。

しかし、そんなあなたに朗報です!

先日、中国商務省が発表した
「外商投資商業分野管理法」によれば、
今年の12月11日から
外資の卸、小売企業設立の為の最低資本金制限が、
卸50万元(750万円)、小売30万元(450万円)と
大幅に緩和される事になりました。

従来の最低資本金は、
卸が8,000万元(1億2,000万円)、
小売が5,000万元(7,500万円)でしたので、
1/160の超大幅規制緩和となります。

最低資本金が、卸50万元(750万円)、
小売30万元(450万円)というのは、
中国資本の会社と全く同じ条件となります。
この規制緩和により、
卸、小売業の分野では、外資が中国資本の会社と
全く同じ土俵で戦う事が可能となりました。

卸、小売業、というのは、
製造業と違って巨額の設備投資はいりませんし、
高度な技術が必要となる訳でもありません。
今回の大幅な規制緩和により、
今後、日本人の個人が中国で起業する、
というケースが急増するのではないでしょうか。

ただ、規制が緩和されたからといって、
日本人の個人が中国でお店を開いて、
すぐに成功するとは限りません。
飽くまでも、
中国資本の会社と同じ土俵で戦える様になっただけです。
中国資本の会社と同じ事しか出来なければ、
早晩、淘汰されてしまいます。
ここは何か、日本にしかないものを売ったり、
日本人にしか出来ない事をする必要があります。

いつもお話している通り、
今の中国に1週間もいれば、
ビジネスアイデアの100や200はすぐに思い付きます。
日本のものやサービスをそのまま持ってくれば、
すぐに商売になりそうなものもたくさんあります。

今回の大幅な規制緩和は千載一遇のチャンスです。
私は何か「これだ!」というアイデアがあれば、
とにかく始めてみる事をお薦めします。
多分、日本では良く売れているものが、
中国では全く売れなかったり、
売れたとしてもすぐに他の中国企業にまねされて、
同じものを安く売られたり、
という事が何度も起きると思います。

しかし、いろいろ熟慮している間に
他の人に先を越されるぐらいなら、
すぐに始めて、失敗を重ねながら
今の中国市場がどんな市場なのか学んでいった方が、
後々、悔いが残りませんし、
成功する確率も上がるのでないか、と私は思うのです。


←前回記事へ 2004年9月24日(金) 次回記事へ→
過去記事へ
ホーム
最新記事へ