第416回
「身を美しくする」と書いて「しつけ」と読ませる

日本でフリーターやニートが増えているのは、
親が子供を甘やかし続けているのが原因、
と言われています。
子供の収入が少なかったり、全くなかったりしても、
親の家に住んで、親の家のご飯を食べていれば、
なんとなく生きていけてしまうのです。

フリーターやニートを減らしたかったら、
国会で「寄生禁止法」を成立させて、
親が成人した子供を養う事を
禁止すればよいのです。
家からたたき出されて、資金源を断たれて、
それでもフリーターやニートとして生きていけるならば、
それはそれで、立派な事ではないですか。

子供を甘やかす、という点では、見ている限り、
中国も同じ、いや、日本以上かもしれません。

先日、麦当労(まいだんらお、マクドナルド)で
食事をしていたら、近くの席で、
母親と小学校6年生ぐらいの男の子が
一緒に食事をしていました。
男の子はハンバーガーを買うともらえる
おもちゃに夢中で、母親が
「さめちゃうから早く食べなさい」と言っても、
ハンバーガーを食べようとはしません。

結局、母親がハンバーガーの紙をとってやって、
ハンバーガーを息子の口元まで持っていった所、
息子は母親の方を見もせず、おもちゃで遊びながら、
ハンバーガーをパクッと一口食べました。

でっかい図体して、
恥ずかしくないのか、あんたは!

これは極端な例にしても、全般的に、
中国の子供は甘やかされて育っていますので、
躾がなっていません。
子供がレストランで騒ぎながら走り回っていても、
中国の親は注意するどころか、
にこやかに眺めているだけです。

そういえば、「身を美しくする」と書く、
「躾(しつけ)」という漢字は、
もともと中国の漢字ではなく、
日本で作られた国字です。
それが、つい最近、
「非常に良い概念である」という事で、
中国でも正式に「躾」という漢字が
使われる事になりました。

「躾」という漢字を生んだ当の日本も、
子供の躾を誇れる様な国では
なくなってしまいましたが、
中国の親御さんたちには、今後、是非とも、
昔の日本を見習って、
子供の躾をきちんとして頂きたいと思います。


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