第575回
宮本大使曰く、ボランティア活動とは...

先日、私、北京日本人会の副会長として、
日本大使館の宮本大使との会食に
参加させて頂く機会がありました。

宮本大使は、外務省の
いわゆるチャイナスクール(中国語研修組)出身で、
中国課長、中国公使を歴任された「知中派」。
戦後最悪と言われている日中関係の改善、
という非常に困難なミッションを遂行するべく、
今年4月、北京に赴任されました。

会食の中で、北京日本人会の活動の
あり方についての話になりました。

私が「北京日本人会の活動は、
忙しい仕事や勉強の合間をぬって、
会員の人たちのために働いている
ボランティアの方々のおかげで成り立っているのに、
会員の人たちから
「こんなに会費を払っているにサービスが悪い」とか
「活動がマンネリだ」などと、
お客さん気分で批判をされるといやになる」
というお話をしたところ、
宮本大使から「それはボランティア活動に対する
根本的な考え方が間違っている」とのご指摘を受けました。

宮本大使がおっしゃるには「ボランティア活動とは、
自分の心の満足のためにやることであって、
それによって誰かが喜んでくれるかどうかは
オマケに過ぎない」とのことです。

おっしゃる通り。
私は自分の精神の未熟さに恥じ入りました。

宮本大使はアトランタの総領事も
務められたことがありますので、
アメリカの事情にも大変お詳しいのですが、
アメリカの人たちはボランティア活動のなんたるかを
よーくわかっているそうです。

社会のために
無償のボランティア活動をすることによって、
自分の心の満足を得る。
私も、宮本大使やアメリカの人たちのような、
そんな成熟した心の持ち主になるべく、
精進をしていきたい、と思います。


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2006年6月26日(月)

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