第679回
汚職の裏に女あり

捕まえても捕まえても、
次々と発覚する中国共産党幹部の汚職。

日本で「中国はもうすぐ崩壊する!」
なんていう本が出る度に
「くだらん」と一蹴していた私ですが、
唯一、中国崩壊の可能性があるとすれば、
それは共産党幹部の汚職に憤慨した国民が暴動を起こし、
それが全国規模に広がって、
国民全体が共産党政権に不信任を突きつける、
というパターンではないか、と思うようになりました。

そんな国家の根幹を揺るがすような問題であるために、
中国共産党中央としても汚職幹部に対しては、
死刑を含む厳罰で臨んでいますので、
冷静になってみれば、
どう考えても汚職は割に合わないのですが、
こうした汚職事件の裏には
やっぱりというか、案の定というか、
冷静さを失わせる女がいたんですね。

中国の国営メディアによれば、
最近、汚職の疑いで調査・処分を受けた共産党幹部の、
実に95%に愛人がいたそうです。
愛人のために汚職をしたのか、それとも、
汚職をしたので愛人を囲うカネができたのか、
どちらが先かはわかりませんが、
どちらにしてもものすごい確率です。

昨年解任された共産党幹部でも、
北京市副市長だった劉志華は、
愛人のために職権を濫用して、
開発プロジェクトを請け負わせ、
人民解放軍海軍副司令官だった王守業は、
5人もの愛人を囲い、
1億6,000万元(24億円)もの公金横領と収賄を犯し、
国家統計局長だった邱暁華は、
重婚の疑いで調べられています。

こうした事態を重く見た胡錦涛国家主席は、
1月に行われた党中央規律検査委員会第7回全体会議で
「幹部の生活作風(態度)を
全面的に強化しなければならない」
という指示を出しました。

また、北京市は1月から、
幹部の家庭生活を監視して、
不倫や重婚の横行を食い止めるべく、
幹部党員に対し「婚姻状況の変化」を
報告することを義務付けました。

共産党員と言えば、精錬潔白を旨とし、
人民のために率先して苦労をしなければいけない存在。
今まで真面目一本で来たために、
女性に対する免疫がなく、愛人からの
「ねぇ〜、パパってエライんでしょ〜。
エライんだからマンションの1つや2つ、
すぐに買えるわよね〜」なんていうベタな攻撃に、
コロッといってしまうのかもしれません。


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2007年2月23日(金)

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