第749回
「全人民引越らくらくプロジェクト」

「日本には既にあるが、
中国にはまだないモノやサービスを提供して、
中国の人たちが便利で快適な暮らしするお手伝いをする」
ということは、非常に意義のあることです。
今後、中国で起業する日本人の方々には、
ぜひ、こうした高い志を持って
事業を行ってほしいものだと思います。

とエラそうなことを言いましたが、
そう言っている私自身が
5年前に中国で起業したばかりのときには、
そんな崇高な考えは全く持ち合わせておらず、
「どうやって生活費を稼ぎ出そうか」
ということしか頭にありませんでした。

しかし、最近になってようやく、
私が中国でやるべきことが見えてきました。
それは、いわゆる「引越らくらくパック」を
中国で普及させること、
名付けて「全人民引越らくらくプロジェクト」です。

「引越らくらくパック」とは1985年に
ヤマト運輸が日本で販売を始めた商品で、
荷物の梱包から引越先での荷解きまで、
全て引越会社がやってくれるので、
お客さんはほとんど何もしなくてよい、
といういたれりつくせりの引越サービスです。

一方の中国では、引越業は
いまだにサービス業ではなく運送業です。
北京市内の引越ならば、
料金は2トントラック1台分で
150元(2,400円)前後と非常に安いのですが、
何しろ箱詰めされた荷物をA地点からB地点に運ぶだけ、
という発想なので、梱包や荷解きは客任せ、
作業員は汚くて臭いし、荷物の扱いも粗いです。

中国が貧乏だった頃はお客さんも、
気持ちのよいサービスや時間の節約より
値段の安さを重視したかもしれませんが、
お金持ちになって
100万元(1,600万円)以上もするマンションを買ったのに、
そこへの引越が150元では、
あまりにもバランスが取れません。

にも関わらず、北京の地元引越会社で、
そうした「ちょっと高くてもよいサービス」を
提供している会社は、私の知る限りでは皆無です。
引越業を運送業だと考える人たちからは、
そういう発想は出て来ないのです。

このマーケットに、
日本の「引越らくらくパック」のような
レベルの高い引越サービスを投入すれば、
必ずや中国のみなさんに
喜んで頂けるのではないかと思っています。


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2007年8月6日(月)

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