第756回
ルールは守らない、他の人とは協力しない

希望小学校の子どもたちは、
先生の授業を聞いたり、
文章を書いたりしているときには、
真剣そのものですばらしいのですが、
カルタ取りなど他の人と競争する授業や、
合奏など人と協力する授業になると、
みんな本能むき出しになってルールを守らないため、
授業が無茶苦茶になってしまいます。

英語の授業では、日本人学校の先生が
英語の国名の書かれた国旗カードを用意してきてくれて、
それを使って、カルタ取りをしましたが、
国名が英語で読み上げられると、
とりあえず取れるだけカードを取って、
後から不正解のカードを捨てる子どもがいたり、
他人が既に取ったカードを横取りして、
取っ組み合いのケンカを始める子どもがいたりで、
収集がつかない状態になってしまいました。

また、音楽の時間は鍵盤ハーモニカや鉄琴で
「きらきら星」の合奏をしたのですが、
みんな自分のペースで演奏するので合奏になりません。
中には、速く演奏できることがエライと思っているのか、
鍵盤ハーモニカを猛スピードで弾き終わると、
「オレが1番だ」と言わんばかりの得意げな顔で、
他の人の演奏が終わるのを待っている子どももいました。

こんなところでも私がいつも提唱している
「中国人並ばない遺伝子説」の正しさが証明されました。
ゲームのルールを守ったり、
他の人と協力するような遺伝子を持った人は、
長年にわたる戦乱や飢饉の中で、
とっくの昔に「淘汰」されてしまったのです。

アメリカは中国に対し
「早く民主化せよ」と言いますが、
今、国民1人1人に選挙権を与え、
好き勝手なことを言わせたら、
この国は希望小学校での
英語と音楽の授業のように無茶苦茶になり、
確実に崩壊すると思われます。

ルールは守らない。他の人とは協力しない。
こんな一匹狼の集団を1つの国としてまとめていくには、
王朝でも共産党でも何でもよいのですが、
何しろ中央集権による
絶対的な権力の存在が必要なのです。


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2007年8月22日(水)

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