第847回
「いつまでもデブと思うなよ」

私最近、2ヶ月で10kgも痩せてしまいました。

思い起こせば6年前、
中国で起業してみたものの全く仕事がなく、
資本金がものすごい勢いで減っていく中で、
将来への不安から眠れず食べられずの日々が続き、
3ヶ月で7kgも痩せてしまいましたが、
今回はそれを上回るペースです。

今回、そんな勢いで痩せたのは、
会社が再び倒産の危機に瀕している、
とかそういうことではなくて、
日本でベストセラーになっている
「いつまでもデブと思うなよ」(新潮新書)という本を読み、
その本に書いてある通りにした結果です。

この「いつまでもデブと思うなよ」は、
何しろ口に入れたものを全て記録することから始める
「レコーディングダイエット」を推奨しています。
太っている人は、空腹でもないのに
無意識にものを食べていることが多いので、
まずは自分が1日にどれだけの食べ物を食べているのかを
認識することが必要なのだそうです。

その代わり、毎日りんごだけ、とか、
毎日こんにゃくだけ、という今までのダイエットとは違って、
好きなものを自由に食べてよいので、
途中で挫折したり、一旦痩せても
リバウンドで体重が元に戻ってしまったり、
という失敗の可能性が小さいのだそうです。

10kgも痩せると顔の形や体形の変化が一目見て分かるようで、
久しぶりに会う日本人の友人からは、
「どうやってそんなに痩せたんだ?」と
ダイエットの方法を訊かれることが多くなりました。

しかし、中国人の友人からはこのダイエットは大変不評で、
「毎日、ちゃんとご飯食べてるのか?」とか、
「そんなに痩せたら体に悪いぞ!」などと怒られてしまいます。

本人としては40歳を過ぎ、
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)による
生活習慣病が気になりだす年頃ですので、
健康のためにダイエットをしたつもりなのですが、
最近、飽食の時代を迎えたばかりの中国の人たちにとっては、
まだまだ「痩せる=不健康」というイメージが強いようです。

日本と比べるとダイエットする人がまだまだ少ない今の中国。
しかし、今後、この飽食の時代が長く続き、
肥満が原因の病気を発病する人が多くなれば、
今の日本のように「太る=不健康」という図式が常識となり、
ダイエット産業のマーケットも
急速に大きくなっていくのではないでしょうか。


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2008年3月19日(水)

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