第881回
中国で始めてはいけないビジネス

高度経済成長に沸く中国。

今の中国ならどんなビジネスで起業しても
成功しそうな気がしますが、
やはり、時流に逆らったビジネスを始めてしまうと、
失敗する確率が高くなってしまいます。
また、せっかくわざわざ景気の良い中国まで来て起業したのに、
防戦一方の苦しい戦いを強いられて、
楽しい仕事ができなくなってしまいます。

これから中国で起業する方は、
そのビジネスが時流に合っているのかどうか、
よく検討する必要があります。

今、中国で一番始めてはいけないビジネスは、
中国の製品を海外に輸出するビジネスです。

つい最近まで「世界の工場」と呼ばれていた中国ですが、
昨今の人民元高、人件費の上昇、中国政府の輸出抑制政策などで、
付加価値の低い製品から徐々に、
輸出ビジネスが成り立たなくなりつつあります。

人民元の為替レートは、
今年4月に1ドル=6人民元代に突入しましたが、
今後も中国政府は国内のインフレを抑えるために、
人民元高を進めていくことが予想されています。

邱さんはかなり以前に既に、
人民元高が1ドル=4人民元前後まで、
進むことを予想されています。
また、アメリカの投資家・ジム・ロジャーズさんに至っては
4月末に北京で行われたセミナーで、
人民元高は1ドル=2人民元まで進む、
との見解を示しています。

これだけ為替の方向性がはっきりしている通貨は、
世界広しと言えども人民元だけです。

今、中国でビジネスを始めるならば、
収入がどんどん目減りする輸出は避け、
輸入や国内販売など、
収入が人民元で入ってくる
ビジネスをするべきだと思います。


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2008年6月6日(金)

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