第1098回
日本人と中国人の正しい相互理解

私は今後、日中両国がうまく付き合っていくためには、
1.お互いのことを正しく理解する
2.お互いの考え方や習慣が違うことを知る
3.そうした違いを踏まえて、
  どうすればうまく付き合っていけるか考える、

という3つのステップを経る必要があると思っています。
そして、日中両国がうまく付き合っていくことは、
延いては日中両国の国民にとって
利益になることだと考えています。

しかし、現状は1のお互いのことを正しく理解する、でさえも、
達成されていないように思います。
毎日、新聞を読み、テレビのニュースも
見ているであろうと思われる東京大学の学生が、
北京大学の学生と話してみて改めて
お互いの考え方の違いに驚いているのがその証拠です。

日本のジャーナリズムはもちろん事実を報道しているのですが、
必ずしも中国の正しい姿を日本人に伝えているとは言えません。

例えば「北京でデモ隊が反日を叫んで行進しています!」
というようなニュース性のある事件なら報道できますが、
「でも、ほとんどの人は本当は日本なんてどうでもよくて、
普段は自分の会社での昇進と、
一人息子の進学のことばっかり考えてます」
などというようなニュース性のない日常は報道できません。
しかし、ニュース性のある事件の報道だけを見た日本人は
「中国人はみんな反日だ」と思い込んでしまうのです。

やはり相手が何を考えているかは、
実際に会って、話してみなければわかりません。
そういった意味で、
「京論壇」()はすばらしい活動だと思いますし、
この活動はもっと多くの人に知られ、
もっと多くの人に広がるべきだと思います。

私は今後もこうした活動を続ける「京論壇」を
非常に微力ながら応援していきたいと思っています。
そしてゆくゆくは財団を設立して、
こうした日本人と中国人の正しい相互理解を
促進する活動を支援していきたいと考えています。
もし、私が財団を設立するだけの富を築いたときに、
まだ日中の正しい相互理解が進んでいなかったら、
の話ですが...。


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2009年10月23日(金)

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