第1226回
中国の富裕層にゴルフブーム到来!

今、中国の富裕層の間では、
ゴルフがブームになりつつあります。

そう言われてみれば、私が北京に来た14年前、
北京のゴルフ場と言えば日本企業が経営する
順義と十三陵の2ヶ所ぐらい。
お客さんも日本人駐在員がほとんどでした。
それが、ここ数年で北京市郊外や隣接する河北省に
次々とゴルフ場が建設され、
たくさんの中国人のお客さんで賑わっているようです。

更に、最近では中国国内のゴルフ場では満足できず、
ゴルフをするために
日本や韓国に行く人も増えているようです。

先日もそんな動きに目を付けた
日本のゴルフ関連企業・ゴルフダイジェスト・オンラインが、
中国人富裕層向けに「日本国内ゴルフパッケージツアー」の
販売を開始しました。

ツアーは4泊5日、
東京・富士・箱根エリアの名門ゴルフ場でプレーし、
都内高級ホテルと富士・箱根エリアの高級温泉旅館に宿泊。
都内での観光やショッピングも合わせて、
お値段は3万5,000元(46万円)。
なんだか、日本のバブル経済の頃を
髣髴とさせるようなツアーの内容と価格設定です。

そんな中、経営再建中の
日本の老舗ゴルフメーカー・本間ゴルフを買収した
中国系ファンド会社「科瑞基金」は、
早ければ2012年にも本間ゴルフを香港などの株式市場に
上場させる計画であると発表しました。

同社は本間ゴルフの中国での販売事業を強化する計画で、
今後2年間で黒字転換できるとしています。
それでも中国でのゴルフ関連市場の発展は
まだまだ初期段階にあり、
今後、本間ゴルフの中国での事業拡大の
潜在力は非常に大きい、と見ているそうです。

「科瑞基金」が本間ゴルフを買収したのは今年の2月。
破綻企業をほんの2−3年で黒字化し上場させる、
という絵が描けるのも、
全ては拡大する中国マーケットのおかげです。

日本には今、国内マーケットの縮小により
経営不振に陥っている会社がたくさんあると思います。
しかし、本間ゴルフのように経営破綻して
中国のファンドに買収される前に、
自社で中国マーケットを開拓すれば、
不死鳥のように蘇る会社はたくさんあるのではないか、
とこのニュースを見て思いました。


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2010年8月18日(水)

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