第1401回
中国は必ず民主化する

中国は必ず民主化します。

いつになるかは確約できませんが、
今の中国の国内情勢から判断すれば、
いつかは必ず民意が国の政治に反映されるときが来る、
ということは断言できます。

ただ、中国政府が常々言っているように、
その民主主義が欧米先進国が
採用しているような形の民主主義ではなく、
中国の国情に合わせた独自の民主主義になることも
また事実であると思います。

今の中国は中国共産党による一党独裁体制です。

しかし、最近はインターネットの普及、
国民所得の増加による国民の権利意識の高まりなどにより、
都市住民による「ネット民主主義」、
農村住民による「暴動民主主義」、
そして最近は、より洗練された民意の表現方法とも言える
「静かなる抗議民主主義」など、
民意を国の政治に反映させる様々な方法が出てきています。

そして、こうした国民が示した民意に対しての
中国共産党の態度いかんによっては、
その抗議が全国的な反政府運動に広がる可能性もあるため、
「民主化」、「中国からの独立」など
国家の根幹に関わる案件以外は、
中国共産党はそうした民意を
汲み取らざるを得ない状況になっています。

そういった意味では、
中国には国民1人1人が参政権を持つような、
正式な民主主義の政治システムはないものの、
すでに「みなし民主主義国家」になっている、
と言っても差し支えないのではないかと思います。

そして、今後、既存の民意の表現方法を
更にシステマティックに進化させていくと共に、
更に多くの新しい民意の表現方法を開発していけば、
中国は1989年の天安門事件のような、
中国共産党の一党独裁体制と真っ向から対立するような
民主化運動を経なくても、
国民の民意を十分に国政に反映できる国に
生まれ変わっていくことができるのではないか、
と私は思います。


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2011年9月28日(水)

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