第1438回
中国発の世界的食料争奪戦勃発か!?

先日、中国政府のシンクタンク・
国務院発展研究センターの研究員が、
5-10年後には中国が世界最大の農産品輸入国になる、
との見方を明らかにしました。

現在、中国の食料自給率は、生産額ベースで95%ですが、
大豆に関しては既に世界最大の輸入国となっています。
そして、豚肉と砂糖の消費量は世界1位、
トウモロコシは世界2位であり、これらの品目については、
急増する需要に国内生産が全く追いついておらず、
輸入量が増え続けているのだそうです。

中国政府は用水路などのインフラ整備、農業技術の革新、
農業経営体制の刷新、農家収入の増加などにより、
2020年時点でも食料自給率95%を維持しようとしています。
しかし、今後10年間で中国の食料品に対する需要は、
生産量の増加をはるかに上回るスピードで
増加することが予想されており、
もはや中国国内だけでの生産ではそうした需要を
まかなえないことは火を見るより明らかであるようです。

こうした急増する農産品への需要に対処するために、
中国最大の穀物商社・中糧集団(COFCO)は
海外の農産品生産企業の合併・買収に、
今後5年間で100億ドル(7,700億円)以上を
投入する方針を発表しました。

同社幹部は「国内の農業資源が限られているため、
海外に目を向ける必要がある。
中国の肉類、卵、乳製品を含む食料品の消費は、
今後10年間で急増するであろう」と語り、
アメリカ、オーストラリア、東南アジアなどの
多くの農産品輸出国での企業買収に
積極的に取り組む意向を示しました。

中国発の世界的食料争奪戦勃発か!?

中国は食料不足に陥っても、
3兆ドルを超える世界最大の外貨準備を使って
海外に農地や牧場を確保することができます。
そして、そのあおりを食って餓死者が出るのは、
中国人の大きな胃袋のおかげで高騰してしまった
食料品の代金を払えない貧乏な非農業国です。

こうした状況の中、10年後、
日本で餓死者を出さないようにするためには、
国内の農業の効率化を図って自給率を上げると同時に、
中国が本格的な買いあさりに入って
値段がつり上がってしまう前に、
海外の農産品生産企業の買収を積極的に進め、
国内と海外農業権益を合わせたトータルの自給率を
上げていく必要があるのではないかと私は思います。





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2011年12月23日(金)

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