■柳田洋・北京からの画像便り No.168 ■


抵制日貨

車に貼られた「抵制日貨(でぃーじーりーふぉ、
日本製品ボイコット)」のステッカーです。
「抵制日貨是毎個中国公民的神聖職責
(日本製品ボイコットは、中国人1人1人の、
神聖な職責である)」と書いてあります。
「抵制日貨」というスローガンは、1919年、
山東省のドイツの権益を日本が継承することを定めた
ベルサイユ条約に反対する北京の学生の抗議運動が
全国に拡大した「五四運動」のなかで掲げられたものです。
昨年の反日デモでは、「愛国無罪(あいぐぉうーつい、
愛国無罪)」同様、反日のスローガンとして叫ばれました。
「こんなところにまだ反日派がおったか」と思いきや、
このステッカーが貼ってある車には、他にも、
日本のチューンナップメーカー「無限」のステッカーや、
日本のマンガが香港で映画化された
「頭文字(イニシャル)D」の主人公が乗る車をマネた、
「藤原とうふ店(自家用)」のステッカーが貼ってあり、
どうも反日派には見えません。
どう見ても、ただの走り屋です。
「抵制日貨」のステッカーも、中国の走り屋にとっては、
単なるファッションの一部なのかもしれません。

撮影日:2006年1月4日(水)
撮影:柳田洋


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