■柳田洋・北京からの画像便り No.261
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交通指導員
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中国の人たちは赤信号でも平気で道を渡ります。
あれだけ信号無視をしている人がたくさんいるのに、
よくもまぁ人身事故がこの程度で済んでいるな、
と思うぐらいに、ほとんどの人が信号を守りません。
この点については、中国政府も「恥ずべきこと」と
認識しているようで、市民に「車が来なくても、
赤信号で止まっている日本人」のビデオを見せて、
「日本人を見習いなさい!」
という教育をしているやに聞いていますが、
日本人のようにルールを守る遺伝子を持っている人は、
太古の昔に食べ物にありつけずに
淘汰されてしまっていますので、
「ルールなんか守ってたら死んでしまう」
という本能を持っている人たちに
信号を守らせるのは至難の業であるようです。
そんななかで2-3年前から
北京の市街地の主要な交差点に現れたのが、
写真のような交通指導員の方々です。
彼らは笛と旗で信号無視をしようとする
歩行者や自転車を厳しく指導しています。
注意されればだいたいの人は素直に従うのですが、
中には聞こえないフリをして信号無視する人や、
交通指導員に「車が来てないのに、
なんで信号を守る必要があるんだ!」という
根本的な部分で議論を吹っかけている人もいます。
苦労の絶えない交通指導員のお仕事ですが、
彼らの指導のお陰で、以前に比べれば
信号を守る人はかなり増えたように思います。
中国の人たちが、交通指導員がいなくても
信号を守る日は来るのでしょうか。
撮影日:2007年10月16日(火)
撮影:柳田洋
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