■柳田洋・北京からの画像便り No.276
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派出所
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うちの近所にある公安(ごんあん)の
派出所(ぱいちゅうすお)です。
日本では公安と言えば、治安維持を目的とした
公安警察を思い浮かべる方が多いと思いますが、
中国では警察全体のことを公安と呼びます。
北京の派出所は、だいたい5kmおきぐらいにあり、
50人ぐらいの警察官が働いていそうな感じです。
数にしても規模にしても、日本の警察署と交番の
間ぐらいの存在です。
中国の公安は一般庶民からはすこぶる評判が悪いです。
普段、交通違反などは厳しく取り締まるくせに、
ドロボーに遭ったりして本当に困っているときには、
テキトーに調書を書くだけで、全く頼りにならない、
と言われています。
また、一部の警察官は暴力団や風俗営業店とつるみ、
ワイロをもらって彼らの犯罪を見逃している、というのは
誰もが知っている公然の秘密です。
このため、中国の警察を統括する公安部(ごんあんぶー、
警察省)は、警察官の不正を徹底的に取り締まるとともに、
テレビなどで警察官が犯罪者を摘発して市民を守る
実話ドラマを放映して、警察のイメージ回復に必死ですが、
一般庶民の警察に対するダーティーなイメージは、
なかなか拭い去ることができないようです。
撮影日:2008年2月3日(日)
撮影:柳田洋
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