■柳田洋・北京からの画像便り No.282
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野菜ジュース
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日本のあるメーカーが発売している野菜ジュースの
原材料の産地表示です。
野菜ジュースの原料となるような野菜は、
ほとんどが中国産だと思っていたのですが、
意外や意外、「中国」の文字は
トマトのところに1つあるだけで、
他の野菜は日本産またはその他の国からの
輸入になっています。
「毒入りギョーザ事件」の後、日本の消費者は
「中国産」に対し異常に敏感になっていますので、
こうして「中国産の野菜はほとんど使われていませんよ」
というアピールをしないと、消費者が不安に思って、
買ってくれなくなってしまうのでしょう。
今回の「毒入りギョーザ事件」で日本の消費者は、
日本の食品がいかに中国産に依存しているかを再認識し、
食料の安全保障や自給率について、
改めて考える機会を得ました。
「中国産の食品は怖いけど、全部日本産にして、
食べ物の値段が上がるのはイヤ」という
日本の消費者の要求を満たすためには、
輸入食品検疫の強化や、日本の農家への
優遇政策促進だけでは限界があります。
日本企業が出資した農場を中国に作り、
日本企業による完璧な品質管理の下で生産された
安全で安価な肉や野菜を日本向けに輸出する、
という第3の道を模索することが、
日本の将来的な食料問題を解決する
1つの答えなのではないか、と私は思います。
撮影日:2008年3月10日(月)
撮影:柳田洋
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