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89.日本一の温泉
先日、熊本の黒川温泉を訪れました。
秘湯として有名な場所ですが、秘湯というだけあって、
熊本から阿蘇山まで行き、
さらに山を登ったかなりの僻地にありました。
飲み屋街もなくて、
温泉と旅館、お土産屋さんだけという所です。
わざわざ行く気になったのは、
黒川温泉のドンと呼ばれる後藤哲也さんの本で、
如何にして僻地の寂れかけた温泉村を
日本一人気のある温泉にしたか、という話を読んで、
是非人気を呼ぶ秘訣や工夫をこの眼で確かめたい
と思ったからです。

今回、北京から日本に一時帰国して、
黒川温泉を訪ねる機会ができた!
といろんな人に触れ回ったせいで、
感動する期待値をかなり高めてしまい、
大した事なかったら残念だな、と内心思いながらの訪問でした。
が、そんな心配も無駄でした。
まず、温泉までの車道のカーブを曲がったところで、
急に可愛らしい田園風景が視界に開けてきて思わず感動。
その他にも、小川の流れる小道、ふるさと感たっぷりの
囲炉裏や藁葺きの小屋などにディテールですが、
感動を受けたのです。
そして、私の訪れた露天風呂はというと、
雑木林と川と露天風呂が一体になっていて、
人工的なものが排除された、自然溢れるところでした。
景色の良い風呂ならいくらでもありますが、
目の前を流れる川の水の変化、その先にある雑木の多様さに
思わず眼を奪われるといった工夫がされていて、
本来私は風呂に浸かるのは3分でいいタイプなのですが、
思わず長居してしまいました。
これなら、
露天風呂から眺める冬の景色や春の景色も見たくなります。

さて、黒川温泉の復活劇ですが、
後藤哲也さんが説くところを自分なりに実感したのは、

1- 温泉街全体として統一感があって、上品で落ち着いている。
2- 人のこころを動かす(癒す)ことに主眼が置かれている。
3- 時代の流れ(ストレス社会)を先読みしている。

ということでした。

<つづく>
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2009年10月2日

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