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112.職場のメンタルヘルス

前回までHさんのうつ病と
睡眠障害との格闘についてご紹介しました。
ところで、私が以前勤めていた会社には、
携帯電話のアプリケーション開発部署がありました。
携帯事業で各社繁盛している時で、毎月新しい商品が発売され、
慢性的に人が足りませんでした。
同期の友人もいつも締め切りに追われ、寝る間もなく働く毎日。
中には精神の病を患い会社に来られなくなる人も。
一人会社に来なくなったと思ったら、
またもう一人という感じでした。
事業は好調で、その年の会社の成績は良かったのですが、
こんな状況を放置して得られる結果には何も価値がないと
強く会社に憤りを感じたのを覚えています。

世の中の動きが速いこと、肉体労働ならぬ精神労働が増えたこと、
世代間の価値観にギャップが大きいこと等等、
現代社会特有のストレッサーで溢れていて、
精神症は他人事として見逃すことの出来ない問題です。

わたしの周りの中国人スタッフ達は、
私との間に文化の壁があることもあってか、泣きだしたり、
口論になったり、あからさまに不満顔だったりと意思表示が強く、
また健康第一で仕事する人が多いので、
彼らが考えていることや
健康についてスタッフに教えられることばかりです・・・。
スタッフを預かる立場としては、
単にスタッフを動員して仕事の成果を出すだけでなくて、
スタッフの正しい評価や観察を行い、
健康まで気を配って始めて管理者なんだなあ、と実感させられます。

また、神経症というと触れてはならないようなものと感じがちです。
うつ病を始めとする神経症に対する社会の理解が薄いのも、
こうした状況を引き起こす原因です。
私もHさんに教わるまで知らなかったのですが、
うつ病のひとは依存症にかかりやすいとのこと。
タバコ、アルコール、パチンコ、通販、薬への依存などなど。
当然、お金がかかることばかりで、うつ病で仕事ができないうえに、
こうした症状があると、経済的にも大変境地に追い込まれます。
職場の同僚や家族はお互いをよく観察して
お互いによい方向に導く関係を築かなければなりませんね。

<つづく>
絶世の活動情報 : www.zessei.com


2010年3月12日

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