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149. 奇妙な体操の意味

私の住んでいる部屋の下には美容院があります。
わたしが出勤前に店前を通ると、
いつも「ジン、ジン、ジン、ジンギスカーーン♪」と
ジンギスカンの音楽にのって奇妙な体操をしています。
さらに会社に向うと、
レストランでは大声で「一、二、三〜」と体操をしているし、
ビル警備員の軍隊式ランニングも見ものです。

何でもスマートに…という風潮の日本から来た者としては、
中国に来て始めてこのへんてこな体操を見たときは
面白くて、興奮しました。
日本人の美容師さんに話したら、
30年前の日本も同じだったよ、と話してくれました。
「美容師が寝ぼけたまま来て、接客しても、
お客さんにサービスできないでしょ。
それに、有効な広告手段がなかった時代だから、
なにより広告になるんだよね」と。

そういう感覚の美容院に行くことはないです。
が、面白いことをやる元気のいい店だと好印象を持ったし、
一方的な朝礼とは違い、難しいこと抜きに皆元気になり、
お金がかからない良い広告だと関心をしたのでした。
美容師さんに「何故やらなくなったんですか?」と聞くと、
「若いやつらの感覚が変わってきて、
恥ずかしいからって言うこと聞かなくなったんだよ。
僕は今でもやったらいいと思ってるよ。
中国人スタッフならやってくれるかもな」と。

なるほど、私もへんてこ体操は嫌ですが、
仕事を始める前にウォーミングアップしたり、
周辺の方々に目の付くことはすべきだなあと感じます。
日本では道路を掃除する会社もありますね。

会社から帰るころ、
中国の美容室は深夜営業もしているので
彼らは元気に働いています。
日本の美容師さんは「時は金なり」で、
短時間に効率よくプロの仕事をしますが、
中国の美容室は単価が安いし、
テクニックよりもゆっくり丁寧に施術し、
プライベートな時間を切り売りして、遅くまで頑張るのです。
活気があります。
世界に誇れるCool Japanもいいですが、
HotなChinaも好きです。
そんな街角の彼らからいつも元気をもらっています。
Coolになりすぎないように、元気でいたいものです。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2010年11月26日

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