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193.「待つ時間」と付き合う

中国では「待つのも仕事か」と思うほど、
「待つこと」との付き合い方を考えることが多いです。

最近はこんなことがありました。
銀行の手続きで3時間待たされる、
中国向けに開発している化粧品ボトルの生産に
3ヶ月待たされる、等等。

銀行では長い行列を待っていたわけではありません。
自分の番になって、受付に座ること3時間。
1時間に1回ほど書類にサインしろと言われるのですが、
担当が不慣れなこと、業務をサポートする人がいない等、
非効率さが目立ちます。
後ろで大勢の人が待っていて、私まで心苦しくなりました。
ボトルの工場も指定した色見本の見ずに生産したということで、
無駄なやり直しをしました。

日本と中国の時間に対する考え方の違いで、
ストレスを抱えることが多いですが、
私は日本企業に勤めていた頃、
中国担当の同僚がいつも上司のイライラを一身に浴びていました。
「お前はあの時、ああ報告しただろ!」
そんなやり取りを聞いていると、事情を知らない人からは
管理能力が低いとレッテルを貼られがちです。
私も当事者になって、待たされ、
突然、でたらめな結果になったりするとイライラして、
「何やってるんだ」と怒ってみせるのですが、
考えてみるに、怒りの原因は
勝手な期待と大きく違う結果がでたことに対する失望です。
始めてやる事柄に過度に期待した。
途中工程でのミスを見逃した。
自身に改善すべき点がある。

中国医学では、「肝臓に一番悪いのは怒りの感情」と言うそうです。
怒ることは自傷行為で、
怒りは肝臓の解毒、血流、代謝の作用を著しく低下させます。
時間を守ることが中国では大きな信用や高いサービスになりえます。
人のせいにせず、正しい予測、マメな現状把握につとめ、
時間と付き合うようにしています。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2011年9月30日

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