トップページ > 雲南コーヒー園物語 > バックナンバー

  毎週金曜日更新
47.ビッグな小粒コーヒーを確保

今シーズンの邱公館コーヒーは、
幻のティピカコーヒーを邱公館のティピカ農場のコーヒー100%で、
ある程度量産が必要な普及品のカチモールコーヒーは、
比較的規模の大きい良質の農場を持っているところに委託生産させようかと、
当初は考えていました。

何故ならコーヒーをチェリー(実)で取引してくれる農場を探すのは
決して簡単ではありませんし、
それなら地元の人たちが加工したコーヒー豆を買うこともできますが、
僕は彼らの加工・衛生レベルを良く知っていますので、
とても邱公館製品の原料として使う気になれません。

邱公館は最初の2年間は地元の加工場に委託して加工していました。
収穫や加工等、全て僕たちが要求する方法で徹底してやってもらうため、
僕は毎日その加工場にずっと張り付いて監督していました。

*委託生産当時

ある程度安心できるようになるまで、結構時間がかかりましたが、
結果、日本のコーヒー鑑定士の方に高い評価をいただけるものが作れましたし、
僕自身、委託生産のノウハウも勉強できました。

そこで今年もカチモールに関しては、その時と同じ委託方法でと、
途中まで候補地を探し回っていたのですが、
その際に、チェリーで売ってくれる農場がちらほら現れたので、
チェリーで仕入れて、自分たちで加工を始める事にしました。

最初は数ヶ所の小規模農場からチェリーを買付けていましたが、
農場主のその時の状況や気分、他バイヤーとの競合もあり、
仕入れが全く安定しません。

そんな中、つい最近、この産地で最も標高の高いところにある大規模農場と
商談をまとめることができました。
このエリアのコーヒー産地は、下は標高600mから上は1500mくらいまで
農場が広がっています。
そこの農場の標高は1400~1500mもあり、
眼下に絶壁が広がるぼこぼこの山道を、車がひっくり返りそうになりながら、
何十分もかけて登らなければなりません。

そして農場に着くとびっくり。
山の頂に一面に広がるコーヒーの樹に、
はち切れんばかりに膨らんだ大粒のコーヒーの実が
びっしりと生っていました。


2008年2月15日 <<前へ  次へ>>