パリだけがフランスではありません

第77回
フランス人の清潔度

日本人は(もちろん私も含めて)、仕事や外出から戻った夜、
ゆっくりお風呂に入り体の埃を落とすのが
一般的な習慣ではないでしょうか。
ところがフランス人はそうではないようです。

彼らはゆっくり湯船に沈むといったことをあまりしませんが、
一般的に朝身支度を整える時に
シャワーをきっちり浴びるのが習慣になっているようです
(といってもあらゆるケースを調べたわけではありませんが…)。

ライアテア島に住んでいた時は高温多湿の気候だったので、
1日に朝晩最低2回はシャワーを浴びるのが
私たちにとって普通でした。
ところがフランスに越してからはその回数がめっきり減りました。

さらに気がつくと、オリヴィエは毎朝シャワーを使いますが、
帰ってからシャワーを使うことはほとんどなくなっていました。
特別暑い日や普段と違う仕事や遠出をした時は
夕方シャワーを浴びますが、
とにかく日常の習慣としてシャワーを使うのは、
彼にとって本来「朝」だったようです。

そうしてみると両親のところは
以前から「朝」だったことに思い当たりました。
2人とも朝の身支度には結構な時間をかけますが、
夜シャワーを使うことはほとんどないことに気付いたのです。

「シャワーの回数がめっきり減った」と書きましたが、
それはここがパリなどの都会ほど
排気ガスや埃などの汚れが少ないことと、
基本的に乾燥した気候であることが影響していると実感しています。
なにしろちっともベタベタしないので、
確かに寝る前に「さっぱり」する必要性をさほど感じないのです。

ところで、これでフランス人は果たして清潔なのでしょうか?
そんな疑問を日本人なら抱くかもしれません。
うーん、この疑問に答えるのはけっこう難しいのであります。

実はある統計で71%のフランス人が
少なくとも1日に1回はシャワーを使っているが、
3.8%(約230万人)は住宅の関係なのか時間の問題なのか、
風呂に入ることもシャワーを使うこともない
といった数字があるからです。
みなさん、どう思われますか?

ちなみにフランス人の名誉のために少々付け加えるなら、
「統計」というのは数字ゲームのような面もあるということ。
だからこれだけでフランス人の清潔度は決めつけられませんが、
日本人の感覚とはかなり差があることだけは確かです。


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2005年7月13日(水)

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