国際結婚してフランスの田舎に住んで

パリだけがフランスではありません

第107回
フランス人女性のおしゃれ 1

数年前の話ですが、
パリで働くメイクアップアーティストの日本人女性と
知り合いになりました。

彼女は日本で美容師でしたが、
思うところがありニューヨークへメイクの勉強のため留学し、
その後パリに来ました。
パリに長居をするつもりはなく、
帰国前にファッションの本場を見るのも悪くない
ぐらいのつもりだったそうです。
でも結局ここが気に入り、
今では正式な労働許可証も取って頑張っています。

その彼女が、アメリカとフランスではメイクの傾向が違う、
と言ったのを思い出しました。

「その良い例が女性ニュースキャスター。
アメリカのキャスターのメイクは
どちらかというとくっきりはっきりと目立つメイクですが、
フランスはそうではありません。
肌は自然の色に近く、目を強調するようなメイクもしません。
口紅の色も、アメリカだと赤やオレンジなのに、
フランスでは押さえたベージュ系を塗っていることが多い。
そのせいか上品な印象を受けました」
と。

確かに毎日見る人気のある女性キャスター
(13時と20時のニュースで見る顔)からは、
エレガントで知的な印象を受けます。
彼女らは30代半ばから50歳ちょっとといった年齢です。

ニュースを読む彼女たちの全身が写ることはまずありませんが、
バストアップで見る服装はいつもセクシーです。

日本で「セクシー」というと
いかにも「女」を強調しているように思われますが、
ここでは「セクシー」というのは品のない表現ではありません。
むしろ女性に対する(いや男性もです)立派な誉め言葉。
上手に自身の女性的な魅力を表しているということです。

襟ぐりの広く開いたTシャツやセーター類。
スーツの上着っぽいカチッとした感じでも、
V字に切りこんだ胸元が印象的だとか。
そこにさりげなく
ワンポイントにシンプルなネックレスをしていることもあれば、
アクセサリーは一切なしのこともあります。
服の色は明るいピンクやブルーからバイオレットなど
さまざまですが、
けばけばした印象を受けたことは一度もありません。

日本の日常的なテレビ映像と離れて久しいこの頃ですが、
少なくともここでNHKニュースを見る限り、
フランス女性に負けているな、と思わざるを得ません。

時々その映像を見るオリヴィエは、
けして女性キャスターのみを指しているわけではありませんが
「旧ソ連みたい」といいます。
それほど堅苦しく感じるようです。


←前回記事へ

2005年9月21日(水)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ