国際結婚してフランスの田舎に住んで

パリだけがフランスではありません

第145回
男にもあるのかな、更年期

少し前、日本語衛星放送で
NHKの連続ドラマ『ダイヤモンドの恋』というのを見ました。
40代前半の優秀な女性ジュエリーデザイナーが、
更年期障害で体調を崩し、
自分の年齢とその変化にショックを受けながらも
「恋」をして新たな一歩を踏み出す、という話でした。

かなりファンタジックなストーリー展開でしたが、
現実感が薄いだけ明るく気軽に楽しめたかもしれません。

ホルモン分泌の変化から来る体や精神的な乱調、
つまり更年期障害は女性特有のもので、
一般に閉経前後の50代前後に始まると思われていたようです。
ところが実際は先のドラマのように、
症状も年齢も一定ではなく個人差があるうえ、
最近は男性にも見られるとどこかで読んだ気がします。

女性の場合、昔から知られていた変化ですが、
この「男性にも見られる」という点に注目してみると、
どうやら50代が鬼門?
ジョジョに言わせると
「男はだいたい50代を境に老いること
(つまりうまく立たなくなることが多くなり)に抵抗し、
狂うことが多い」
と。

言いかえれば若い恋人におぼれてみたり、離婚したり、
今までの人生をガラリと変えてみたくなるようだとか。
「たとえ相手を変えてもそれは単なる幻想なのに」
とは、やはり義母の弁。

なにしろ彼女は彼女自身の経験を踏まえてのことなので、
なかなか説得力があります。

実はオリヴィエには腹違いの妹がいます。
今年の夏、彼女たち一家は
義父が用意したこの近所の貸家で夏のバカンスを過ごしました。
彼の一番上の兄さんも50歳ちょっと過ぎて離婚をし、
今は20歳ぐらい年の違う何番目かのガールフレンドと再婚し、
3歳の女の子がいます。
さらに2番目の兄も、正式に結婚はしていませんでしたが
20年以上連れ添った彼女と別れ…
やはり52歳ぐらいでした。

まあシャルバーグ家独自の傾向といえなくもありませんが…
オリヴィエはあまりに40歳までにいろいろなことをしてきたため
(その点父も兄たちも
それまではごく普通に社会生活を送ってきた人達です)、
まったく別の人生を模索する気持ちはないようです。
それでもここのところなかなか抜けない風邪に対し
「前はどんなにひどくても
薬を飲んで2、3日すればすっきりしたのに、
これは年のせいだろうか。もう1週間以上はっきりしない」
と嘆いています。

かつて50歳ともなると
フィニッシュに近い感があったのかもしれませんが、
平均寿命が延びている今、更年期は折り返しの準備期間?
それを乗り切った時、
再び新しい自分を発見できるような気がします。
できれば大きな波風を立てずに過ごしたいものですが、
まあ人それぞれ。
健康であればあと20から30年近くも先があるわけです。
今40代前半の方は想像がつかないかもしれませんが、
50歳を過ぎて先をどう生きるかの最初の選択なのかも、
という思いに至っています。


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2005年12月19日(月)

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