ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第17回
医師の常識は患者の非常識?

「ガン対策」と称して、いま公的機関で行われている、
ガン登録やガン実態調査とは、
ほんとに患者の期待しているものになっているのだろうか?
という疑問の続きです。

このコラムでは何度も書いていますが、
200万人ともいわれる担ガン者の実態と心境とは、
もっともっと複雑であり、
いま最大のガン治療の問題は
≪医師と患者の意識の格差にあり≫
という核心に迫らなければ、
いくら瑣末な現象を追うアンケート調査を繰り返しても
何の価値も生まないと思うのです。

今回の調査の担当者サイドは
「これまで日本には、
がん治療の実態を把握する仕組みがなく、対策が遅れていた。
各都道府県や医療機関ごとのデータを見比べ
対策の参考にしてもらいたい」
とコメントしていたそうです。

しかし、本気になって、これからのガン治療対策を
改善したいというのであれば、
ガン治療の瑣末な現象に止まらず、
大学病院や専門病院の治療体制の仕組みという
根源的問題にメスを入れる――、
「医師と患者の意識の格差」に質問項目を置いて、
最大の問題点を分析報告する――
これが急務ではないでしょうか?

というのは、大抵の患者の実態とは、
手術や化学劇薬という惨い治療によって
体にダメージを受けて再発転移に悩み、
後遺症や副作用に苦しんでいのちを縮めているからです。

さらに、手術、抗ガン剤、放射線という
≪標準治療≫と称する治療の手立てを失うと、
「あなたは余命3カ月です。
緩和病棟に行ってもモルヒネでもやって死を待ちましょう」
と、主治医は見放なす―― ここが問題の核心です。

ついに、多くの患者たちが、
メディアからも「ガン難民」という
差別的な用語のレッテルを張られ、
大量に劇薬を飲まされて彷徨(さまよ)い歩く――、
なぜ、このガン治療システムの欠陥に
メスを入れるような調査がなされないのか?
多くの患者が、そうした不安を感じているのが
ガン病棟の真実ではないでしょうか?

さもなければ、仰々しい研究発表も、
公的資金=税金の無駄遣いとなりかねません。
「医師の常識が患者の非常識」――、
いつまで経っても、患者サイドに立った
ガン対策は期待できません。
患者の切なる希望は、
「助かりたい」「元気で長生きしたい」のです。


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2010年1月17日(日)

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