第18回
ガンは絶望病にあらず・1
期待される≪ガン対策≫、
≪ガン調査≫とはなにか?
もう少し考えてみましょう。
今回の国立がんセンターの調査で
報告された≪内視鏡手術や放射線による
ダメージの少ない治療が徐々に増えて来た≫
というデータは、たしかに注目すべきことです。
期待度の大きいものです。
しかし、繰り返しますが、
この程度の調査結果で驚いたり、喜んだりするのは
≪医術自慢≫に生きがいを感じている
医師サイドにすぎないのではないでしょうか?
大半の担ガン者は、自らの工夫で、
体にダメージの少ない治療法・養生法を
組み合わせて生き延びています。
これが「ガン患者の常識」「ガン患者の真実」ですから、
別段、今回のような調査報告に驚いたり
喜んだりする患者は少ないと、僕は思っています。
いまの長寿難病時代のガン治療対策について
最も出遅れているのは、
いつまでも手術至上主義と
西洋医学モノマネ主義にこだわっている
大病院や医師サイドではないでしょうか?
これから公的機関が税金を使って、
調査し、対策を講じるべきは、
ガン治療の瑣末現象の集計でお茶を濁すのではなく、
治療姿勢と治療方法の根源に
メスを入れることだと思います。
別に、患者は≪動物実験のような研究発表≫を
期待していません。
「どうしたら治るのか?」
「どうしたら元気に延命できるのか?」――
この希望達成の答えがほしいのです。
いまの西洋医学の根源的な限界と
あまりにも患者のケアを
無視した医療システムの欠陥に迫らずして、
何が「ガン対策」か?
何が「実態調査」か?
僕がそうした思いに駆られるのは異常なのでしょうか?
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