第137回
あなたの「死」はどうなる?
帯津良一医師VS筆者の12ページ対談=
(月刊「むすび」誌3月号掲載)
「ときめく――生き方上手は逝き方上手」の
一挙掲載の続きです。
*
野垂れ死にするなら
居酒屋の前がいい
帯津 この本「*「ポックリ名人」(東洋経済新報社)」では、
まだ生きている人も取り上げているもんですから、
ポックリいくに違いないという人の話が登場します。
五木寛之さんと話しをすると、
かならず死の問題になってくるんですよね。
五木さんは、こんど77歳になったんですね。
わたしは73歳ですから、
だからまあ確かにそういう話になっても
おかしくはないんですけどね。
この前お会いしたときに
“野垂れ死に”の話になって、
理想的には、俺の死は“野垂れ死に”だと。
仏陀のように北インドの林の中で、
倒れて死ぬのが一番理想だと、言うんですよ。
よくね、死ぬときは自宅でとか、
病院で死にたくないとか
いろいろ注文をつける人いますけれど、
現実には重い病気のひとは
自宅ではむずかしいですよね。
その前の症状のあるときは自宅だと扱えないですから、
また病院に帰ってきちゃう。
わたしは、どこでもいいって言ってるんです、
自分が死ぬときは。
ただ、死後の世界に対して
ある程度の展望をもって死ねれば、
道端でもいいと、こう言ってるんですよ。
そうしたら、五木さんが、
帯津さんどうだっていうので、
わたしも“野垂れ死に”は気に入っていると。
ただ北インドの林の中というのはあんまりで、
どうせなら谷中(やなか)あたりの
居酒屋の前あたりでバタリってのがいいなと、
ふたりで大笑いしたんです。
居酒屋の前あたりでバタリなんてね。
(続きはまた明日)
|