ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第186回
40年前の「野球賭博」は厳罰処分!

前回、僕が週刊誌編集長のころの
昔懐かしいジャーナリスト仲間のことについて書いたので、
少しだけ、40年前のちょっとした「スクープ」の話をしましょう。

というのは、いま、スポーツの世界では、
FIFAワールドカップが華やかに話題となっていますが、
その裏で大相撲力士や親方の「野球賭博」事件が、
社会問題化しております。

今回の「野球賭博事件」は「週刊新潮」のスクープですが、
昔、「週刊ポスト」は創刊直後の40年前に、
天下を仰天させる「独占スクープ」として
世に問うたことがありました。
そして、そのときの追及チームのデスクが僕でした。

いま話題になっている事件は、大相撲の力士が
全国的に仕掛けられた「野球賭博」に関わり
暴力団との関係が問われているものですが、
40年前の「週刊ポスト」のスクープは
「プロ野球選手自体の八百長試合と賭博行為」
そして「野球賭博の裏組織の実相」そのものに迫り、
2年近く追及が続けられたものです。

当時、創刊間際の「週刊ポスト」は
まだ編集や取材が乱暴というか稚拙なところもありましたが、
タブーを恐れない、じつに粘り強い週刊誌でした。
噂の段階で「プロ野球賭博」の実体を
選手の実名を名指しで掲載したため、
告訴沙汰にまで発展したのですが、
いまは亡き、大滝譲司さんという
剛腕のフリーライターと組んで、
僕たちは、とうとう、八百長試合をやった投手を突き止め
告白記事を連弾したのです。
与野党を問わず、勇敢で硬骨漢の
国会議員が何人も乗り出して、
予算委員会の重要なテーマとして追及。
社会問題=「プロ野球・黒い霧事件」として騒がれたのです。

とにかく、大昔の話で、僕自身、
もう詳細な経緯は忘れかけていますが、
幸いにも、もう絶版になっていますが、
拙著、「編集長は魔術師」、
「史上最強の編集塾、開講!」という本の中で、
当時の秘話・裏話を若干、書きとめておきましたので、
興味のある人は、新古本市場で探して読んでみてください。

野球賭博とは、ただのスポーツ選手の
軽度の「逸脱行為」「うっかり行為」ではありません。
社会的な「犯罪行為」だということが分かります。

40年前の「野球賭博・黒い霧事件」では、
週刊ポストに独占告白をした、
元西鉄ライオンズの・永易投手他は
「永久追放選手」として
プロ野球コミッショナーから厳しく処断され、
法的な処罰を受けた者も出ました。

ちなみに、今回の財団法人日本相撲協会
について考えてみましょう。
文部科学省所管の公益法人であり、協会自身、
「相撲道の維持発展と国民の
心身の向上に寄与することを目的とする」
と目的行為を掲げています。

マスコミでも暴力団との関係をめぐって
「反社会的行為」として追及されていますが、
本来は、スポーツや青少年教育に
関連する国会議員は多いわけですから、
40年前と同じく、国会で堂々と取り上げるべきでしょう。

これからの社会教育環境を正常化させるためにも
スポーツ団体が 「国民の心身の向上に寄与する」ためにも、
それこそ、飾りものではない
「事業仕分け」=「公益仕分け」をすべき対象でしょう。
あなたはどう考えるでしょうか?


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2010年7月5日(月)

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