ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第201回
まど・みちおさんの「いのちの詩」2

じつは、まど・みちおさんの
「いわずにおれない」という詩文集については、
僕のスローヘルス研究会の
創設のころからのお仲間である、
浦部真弓さんのエッセイを読んで知ったのですが、
浦部さんは、このコラムでも
何度か紹介したことがある
群馬県・藤岡で古代米「浦部農園」の経営者です。

浦部真弓さんは、若き日に、
ベーチェット病という難病を、
マクロビオティック食養生法で克服。
「食は運命を決める」「主婦は家庭の薬剤長」だと悟り、
夫の修さんと二人三脚で、
身心の苦難を乗り越えて、
有機農園を経営し続けてきた人です。

また、長女の方を小さいときに亡くされたことに触れて
産経新聞群馬版(2006.5.19)の連載コラムの中で、
まどさんの「臨終」という詩を
とりあげていたのは印象的でした。

               *

悲しみはいやすことも
乗り越えることもできないけれど、
その痛みを抱えたまま生きていけばいい。
お遍路は同行二人といいますが、
この日から私の人生は娘と同行二人になりました。
まどみちおさんの詩にすてきな1節があります。

/私という耳かきに/海を
/一度だけ掬わせてくださいまして
/ありがとうございました/・・・
/この一滴の夕焼けを/だいじにだいじに
/おとどけにまいります/

ご高齢のまどさんは夕焼けをうたいました。
ならば私の娘は、
美しい朝の光を神様に届けに行ったのでしょう。
私もいつか海をひと掬いする日が来ます。
いつ時分のことであれ、
そのひと掬いを美しいといえるように
生きていきたいと願っています。

               *

浦部さんが背負った苦悩、そして、
たどり着いた「死生観」とは凄いものだと思いませんか?
そして、悩める多くの人たちの心を支え、
やがて、トキメキの世界に誘う、
まど・みちおさんの「珠玉の詩」にも、
あなたは感動したはずです。

学者や論者たちの持って回ったような屁理屈を超えて、
「いのちのトキメキ」とは、僕たちの周りに、
当たり前のように≪ある≫ことを教えてくれていると思います。

ぜひ、時間があったら、
お子さんと「ぞうさん」の歌をうたいましょう。
そして、ときに、100歳の詩人、
まど・みちおさんの「いのちの詩」を、
心静かに読んでみましょう。
「100歳詩集 逃げの一手」という素晴らしい作品集もあります。
まちがいなく、心がかろやかになります。
ふつふつと、いのちのエネルギーが
漲(みなぎ)ってくるはずです。


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2010年7月20日(火)

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