ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第214回
“食う欲”ほど恐いものはない・2

「むすび」編集長、正食協会現会長の
岡田定三さんのご尊父の名著に
座談会形式の「食養問答録」(1987年)がある――、
いま読んでも、「食といのち」の不思議な関係を
とても分かりやすく解き明かした内容だ――
という話の続きです。

≪●医学は科学である前に哲学だ――

出席者
=私は医師として三十年余りやってきたんですが、
学校で習っただけの医学では解けないことが多くて(略)
あいそをつかしているんです。(略)
癌、中風、リューマチ、肝臓病、
心臓病、神経の病、皮膚病など、
相当研究されているのだが今ひとつよくわからない。

岡田=現在の科学では「生命」を考えないため、
科学の一応用である医学も「生命」を探求せずに、
「病気」だけを目標にせざるを得ない状態なのです(略)

この世のなりたち、人間の正しいあり方、
そういったものを考えないで病気や
不幸、健康や幸福を見極めることはできない。
哲学的考察というものがなくては
ほんとうの医学は生まれてこない。(略)
生命の不思議さをまともにみようとしないのが
今の科学や医学なんです。≫

               *

どうでしょうか? 
あたりまえの「いのちの話」が自然に交わされる――、
じつに楽しげな「問答録」だと思いませんか? 
医学や健康の問題に限りません。

いまマスメディアでは論争に勝つための
西洋モノマネ式・ディベートや建前論争ばかりが
流行って腹の底から本音をさらけ出す
対話の自然さを失っている時代です。

ちなみに、「話とは耳から摂る“食べ物”だよ」
というのが岡田周三さんの口癖だったそうですが、
人徳家の岡田さんだからこそ
僕たちが忘れかけている自然ないのちの話、
素直な会話を思い起こさせてくれる
「名著」となったのではないか?僕はそう思っています。

「“食う欲”ほど恐いものはない」――、
読んでみると「心の滋養」となるばかりか、
人生の幸福設計の「薬」となることは間違いありません。

新古本市場で見つけて、
あなたも再読してみましょう。
じつに不思議な心の温かみと、
希望のトキメキが掴めます。


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2010年8月2日(月)

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