ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第227回
岩手から発信!「米・味噌・梅干し」の輪


生後6カ月で人工肛門の手術を宣告され、
目の前で息子さんが心停止した――
そのショックから、鈴木美感子さんが立ち直り、
「わが子の難病は『食』の改善で治そう」
と、母親としての覚悟を決めたときの話の続きです。

そして、わが子の難病を「食」によって克服した鈴木さんは、
こんどは、地元岩手の有機農家の方たちと連携して、
岩手発信の「身土不二!産直通販網」を作ったのです。
(「むすび」誌8月号(※1)、巻頭特集より)

               *

●岩手の地産を活かした地域活動

関根 僕たちの「ガンを食べて治す」という共著も、
ちょっと時期が早かったのですが、
母と子のいのちが「食」で密接につながっていることを
「台所」の視点から体験的に世に問うた本だったんです。
すでに絶版になっていますが、
いま新古本市場などで見直されているのは面白いことですね。
そのころ、まわりでは、マクロというと“えー?
魚のマグロを食べてガンを治すんですか?”みたいな
トンチンカンなこという人が、まだまだ多かった。

鈴木 ほんとに認知されてませんでした。

関根 マクロビオティックというと、
今は若い女性が“健康と美容”で関心が高い。
健康だけじゃなくて、痩せる、美しくなるということもあって
流行っているようですが、
鈴木さんの経営しているお店「マグノリア」(※2)。
この名前の由来は、地元の詩人・宮澤賢二の
「マグノリアの木」という
仏教的な宗教短編小説からきているそうですね。

鈴木 マグノリアは木蓮(もくれん)のこと。
実は、(食養指導者の)山村慎一郎さんが名づけ親なんです。
何かやりたいんですけど名前を付けてくださいと考えてくださって。

花が、仏教でいう寂静印に似ているところから
「静かな安らぎ」の場という意味で使っています。

関根 ネーミングもいいですよね。
マグノリアの活動に関しては、
地元農家の皆さんの無農薬の米とか、
二年味噌とか厳選した自然食材の通販をされて、
全国的に繋げているようですが?

鈴木 ひとつは無農薬のお米。
有機の認定も取っています。
甘味があって、ふっくらしてて、優しい味がします。
それと味噌なんですけど、
低農薬の玄米こうじをつくっていただいて2年間仕込んでいます。

地元のおじいちゃんに頼み込んで
こういう材料でこうやってつくってくださいと、
最初、彼は1年で出していて、
こうじの香りをつよくして、2夏越してできて、
だしたときに私たちは感動したんです。
やっぱりこんなおいしいものができたって、
おじいちゃんからすると色が濃すぎるとか、
日がたちすぎているとか最初、
そんなこと言ってたんですけど、
私の味噌を自分のお客様にだすようになってお客様から、
あの味噌がほしいという声がどんどんでるようになったんです。

東京のほうでも産直の岩手の売り場があって、
そこでもすごく評判がよく、ここ2〜3年で
そのおじいちゃんも全部2年越しに切り替えて、
すごく評判がいいみたいです。あと梅干ですね。

               *

(続きはまた明日)


※1「むすび」誌
http://www.macrobiotic.gr.jp/publication/musubi/top/


※2「マグノリア」
http://www8.ocn.ne.jp/~bienaere/


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2010年8月15日(日)

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