ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第274回
都合のよい「不老長生=仙人」とは?


この混沌にして不透明な時代では、
連綿として伝えられてきた東洋の思想や宗教の中に
西洋に負けずとらずのパワーが
秘められていることを
見直すべきだと、申し上げたいわけです。

えー、いまどき仙人だ、道教だなんて
アナクロもいい加減にしろと呆れないでください。
元気長生から福禄寿の達成まで、
「結ぶ」「抱く」「積む」・・・
この≪3つの言葉≫が幸福パワーを生み出すカギ、
ヒントがあると思えるからです。
それほど、東アジアの宗教には
現世利益追求と人間臭いしたたかかさが
秘められていると思うからです。

なぜ仙人願望がかくも根強く、
東アジアでは願望されたか?
中国の古典をひも解いてみると、
なかなかユーモラスというか、
その人間臭い魅力の謎も分かります。
不老長生者たる「仙人」が
人間社会のように階級化、序列化されているのは、
なかなかパロディック(風刺的)です。

「抱朴子」にこう書いてあります。
≪最上の仙人は肉体のまま天に昇る。
これを「天仙」という。
中位の仙人は名山に遊ぶ。これを「地仙」という。
下位の仙人は一旦死ぬが姿は消えて身は蝉のように抜け殻。
これを「尸解仙」(しかいせん)という≫と。

いわば西洋版の尸解仙である「復活の奇跡者」
=キリストのような神人の他力にすがらず、
自力で創生するというのですから、
生死自在を願う道教の「永世不老」(anti−aging)の
自己実現願望はかなり直截的です。

凡人なら「天仙」が仙人の最高位だと考えたくなりますが、
身分の偉い「仙人」のひしめく天国で
堅苦しく「天仙」となるより、
現実世界も仙人世界も自在を楽しめる
「地仙」「尸解仙」になることを多くの人々は願ったようです。
じつに現実味に溢れる発想だと思いませんか? 

中国では、自らの行動や発想に照れたり、
臆したりはしません。
あくまで本音で「生きる喜び」を楽しむ――
ここにパワーの秘密があります。


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2010年10月1日(金)

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