第287回
改めて、「ストレスとガン」について(3)
アメリカのワシントン大学のトマス・ホームズ(Holmes,T.H)
と共同研究者が、1967年に調査した
「日常のストレスと病気」に関する
有名な研究報告についての話の続きです。
1 |
配偶者の死亡 |
100点 |
11 |
家族の一員の病気 |
44点 |
2 |
離婚 |
73点 |
12 |
妊娠 |
40点 |
3 |
夫婦別居 |
65点 |
13 |
性的困難 |
39点 |
4 |
刑務所への収容 |
63点 |
14 |
新しい家族が増える |
39点 |
5 |
家族の一員の死亡 |
63点 |
15 |
仕事上の変化 |
39点 |
6 |
自分の大きなケガや病気 |
53点 |
16 |
経済状態の変化 |
38点 |
7 |
結婚 |
50点 |
17 |
親友の死亡 |
37点 |
8 |
解雇・失業 |
47点 |
18 |
配置転換・転勤 |
36点 |
9 |
夫婦の和解 |
45点 |
19 |
夫婦喧嘩の回数の変化 |
35点 |
10 |
退職・引退 |
45点 |
20 |
一万ドル以上の借金 |
31点 |
これが、有名なワシントン大学のホームズの研究でした。
人生や日常生活を大きく変える出来事を
43項目にわたって抽出し、
男性にも女性にも人生の上で「至高の幸せ」となる
「結婚」を基準にした
「社会再適応評価尺度」と呼ばれる
ストレス・チェックリストを作成したのです。
では、どうすればよいか?
この問題提起に関して、僕は昔、次のようなレポートも
このコラムで取り上げましたので、
いまでも参考になると思いますので、再録しておきます。
*
●不況下に見直すべき「家族の絆」
病気の引き金になる事件とは、
「配偶者・家族との死別」と「お金・経済困苦」
それにかかわるストレスが圧倒的に多いようです。
しかも「不況下の長寿」を強いられているいま、
救いの手を差し伸べてくれるのは
会社でも大病院でもありません。
もはや会社に終身雇用の才覚はありません。
大病院にも「医は仁術」を心する余裕はありません。
最後の頼みの綱は
「お金と家族」ということになりますから、
この命綱が絶たれることは、ますます、
自らの命を縮める頻度を高めかねない時代といえましょう。
*
(続きは明日)
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