ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第291回
ガンを切る?切らない?――判断基準(3)

僕の敬愛する外科医の故・土屋繁裕医師の名著は、
ズバリ、タイトルが、
「このガン切るべきか、切らざるべきか」(日本放送出版協会)。

さらに、この著書では、普通の外科医がなかなか喋りたがらない、
手術治療のマイナス面についても分かりやすく、
土屋医師が明かしています。

ガンの患者なら知っておくべき「手術の長所・短所」について
解説した部分をここでは紹介しておきましょう。
(詳しく知りたい人は本書を紐解いて下さい。)

1.≪手術の延命効果はどれくらいか?≫
「実際は、どんなに上手に取ったつもりでも(略)
見えないミクロのガンは、取り残しているわけです。
だから、手術を受けた患者さんは全員が治らないのです。(略)
時間が経てば検査で分かるマクロのガンに変身し、
再発してしまいます。(略)

仮に手術前のガン量が25グラムで、
手術で24グラム取って1グラム残したとします。
このガンの細胞分裂期間を100日とすれば、
取り残したガン量が元の25グラムになるには、
(2、4、8、16、32で)
おおよそ4回から5回の細胞分裂を要します。
つまり手術で得られる延命効果は、
400日から500日という計算になり
1年から2年弱となります。」

2.≪治療のEBM(科学的根拠治療)より
HBM(人間的質的治療)≫
「科学的根拠に基づいた医療――
EBM(Evidence Based Medicine)が
重要視されるようになってきました。(略)
例えばガンの手術でリンパ節郭清をするのは
当たり前だと信じられていました。
ところが(略)これも科学的根拠がなかったのです。(略)
万能ではないのです。

ガン治療の有効性を評価するEBMでは(略)
生活の質(QOL=quality of life. 質の治療)を比較した
科学的根拠はほとんど得られません。
しかしどんなに科学的根拠が得られても、
絶対その治療でなければいけないとは限りません。
なぜなら治療を受ける患者さんは人間であり、
哲学や感情が存在するからです。」

どうでしょうか?
じつに分かりやすく具体的に、
ガン手術や治療の実態を説明してくれていると思いませんか?

(次回に続きます)


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2010年10月18日(月)

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