上海、深セン市場のオープン当初から
ずっと中国株にかかわってきた人の物の見方です

第99回
本土優良株

深センB株の代表銘柄である、
「万科企業 200002」と
「中国国際コンテナ 200039」が
大幅な下落をしていました。
なぜここまで下落したのか、
少し考えてみたいと思います。

【万科企業 200002】

11日に人民銀行や財務部など
中央の7つの機関が共同で
「住宅不動産価格安定のための
 作業に関する意見通知」を発表しました。
「地上げの禁止」や
「完成前の物件譲渡禁止」、
「中・小規模家庭向け物件の供給保障」
などの方針を明らかにしました。

これは不動産業への過剰投資を
抑制させるための政策で、
マクロ調整をさらに厳しくすることが
重要であるとする内容でした。
しかも、個人住宅向けの内容が多いため、
高級個人住宅を多く扱っている
万科企業の業績に
悪影響を与えるのではないか
との懸念が出ているようです。

この通知が業績にどの程度影響を与えるかは
現在のところわかりません。
しかし株価は通知の発表前、
6香港ドル前後から
一気に5香港ドル前後まで下落しました。
瞬間的には約2割下落した場面もありましたので、
今回の通知の内容を
ある程度折り込んだと思います。

しばらくは心理的な節目である
5香港ドル前後でもみ合いし、
その後、新たなる展開になるのではないかと思います。

【中国国際コンテナ 200039】

分割直後は
比較的穏やかな動きをしていましたが、
5月9日の中国本土市場の大幅な下落とともに、
中国国際コンテナも一時ストップ安を記録し、
10香港ドル台まで下落しました。
その後も10香港ドルを切った場面もあり、
現在は10香港ドル前後で推移しています。

原因は第97回でご紹介した理由と、
早期の人民元の切り上げ観測で、
業績悪化が懸念されたこと、
そして、増資した株の還流による、
一時的な需給悪などの
複合的な要因が考えられます。

しかし、これも約2割の下落、
そして、心理的な節目である
10香港ドル前後で
推移していることを考えますと、
上記の要因は
折り込まれたのではないかと思います。

現在の株価より
下落することはあると思いますが、
両企業とも各業界のトップ企業です。
大幅下落したチャンスを
狙ってみてはいかがでしょうか。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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