第27回
女性×n=理想の女性
理想的な女性はいるのでしょうか。
世の男性はよく「理想の女性」を挙げます。
家庭的な女性がいい、片付けが上手で、綺麗好き、
おまけに料理が上手で可愛い女性がいい。
それは良いに決まっています。
私だって、そんなお嫁さんがいたら幸せです。
自分のお母さんがその全てを満たした男性は不幸です。
世の女性の全てが母親のようであると錯覚してしまうから。
おまけに母は子供に対して絶対的に愛を与えてもくれます。
けれど、元々人は矛盾だらけの存在で、
優しい気持ちもあれば、意地の悪い所もあるし、
冷酷な部分も持ち合わせている。
楽しい気分の時もあれば、
むしゃくしゃすることだってあるし、
私を含め、殆どの人は複雑で、
全く理想からは程遠いのではないでしょうか。
たまに女性を自分の理想どおりに改造する男性がいますが、
女性は本来の自分を認めてもらえない、
という焦燥感で心が落ち着いていないように感じます。
理想的なお母さんになろうと考えてしまうから、
家庭にいても落ち着かない人もいます。
理想に縛られて四苦八苦しています。
理想からは程遠い、私の考える理想の女性は、
他人に恥をかかせない気配りを持った女性。
そんな女性になれたら、一緒に居る人が安心できます。
誰だって、人から認められたい。
その心情を私はずっと見過ごして
生きてきたような気がするのです。
年輪を重ねるということは、そのような女性になるように
訓練することでもあるような気がします。
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