第32回
愛情という名の仮面
放っておいて!
と心の中でおもったことは、ありませんか。
あるどころか、毎日思う人もいることでしょう。
書類の整頓の仕方や洗濯物のたたみ方、
掃除の方法に至るまで事細かに指示される。
会社のような組織に拘束されているときも、
他人が自分と同じように働いてくれることはありません。
マニュアルというものは
そういった摩擦を少なくするためのものです。
そのマニュアルのないような家庭など大変です。
日本の古典にも出てきますが、
嫁姑問題はココが発端です。
年月を経ても女性は同じことで揉めています。
私の思い違いかもしれませんが、
他人との距離を上手に保つことができるのは、
女性より男性の方が多いと思います。
会社の先輩OLはまじめにも
この子を育て上げなければと思っているのか知りませんが
必要以上に口出しをします。
勉強が嫌いだったお母さんも、
それ英会話だ、塾だ、お行儀よくしなさいと躾をします。
いや、躾ではなく支配に近い。
無意識に、旦那様にもああして欲しい、こうして欲しいと、
要望ばかり言っていませんか。
家族は自分の所有物ではありません。
愛情という仮面をつけて自己実現していませんか。
きっと自分のほうが、未開発で楽しいはず。
他人を通して自己実現をするのは、
挫折する可能性が高いと思います。
しかも、もし、思い通りに動かなければ、
その人を憎むことにもなってしまいかねません。
人との距離を上手にとることや、
愛情のかけ方というのは、非常に難しいことです。
私も発展途上で、未熟です。
他人への愛情のエネルギーを自分に注いだのなら、
すごい省エネになると思いませんか。
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