第40回
男の仕事
「男の仕事は美しい」と感銘する時があります。
人から何を求められているのか、
それをきっちりやることの難しさ、
さらに、求められている以上のことを
やってのけてしまうのです。
「ああ、美しい」私は鳥肌を立ててしまいます。
それと同時に、私にこんなことができるのかな、
と不安になります。
私は今音楽をやっています。
ピアノや管楽器のような派手な楽器ではなく、
ベースやドラムといった楽器をやる人間に強く感じます。
その楽器がなければ、成り立たないことはないけれど、
あるとないとでは、全く違うのです。
そういった、「男性の仕事」に惚れ惚れとしてしまうのです。
何も、「男の仕事」は音楽の世界だけではありません。
毎週火曜日の夜、NHKの「プロジェクトX」でも、
無名の男性達の「男の仕事」が放映されています。
この番組は昨年度大変話題になりました。
私も、TVの前で泣きべそをかいていた一人です。
何故、男性はここまで仕事に没頭するのでしょうか。
それは、お金儲けとは別の、「やっていること自体が面白い」
ということ他ならないのではないでしょうか。
女性でも、「男の仕事」をしている人は沢山います。
一番分かりやすいのは、女優さんのような仕事です。
けれど、彼女達は「男の仕事」をするために、
かなりプライベートを犠牲にしています。
あえて、結婚をしてなかったり、
「家事はお手伝いさんに任せています」
と公言している人も多いと思いませんか。
一般の女性はそこまでプライベートを犠牲にできません。
洗濯も二日サボっただけで山盛りになり、
家の中は荒れ、気分もふさぎ込みます。
食器洗いなんかは、2回サボっただけで、
家庭が崩壊しそうに台所は汚れます。
私のような一般の女性には、
「男の仕事」ができないのでしょうか。
どこかに抜け道はないのでしょうか。
|