杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第39回
太陽の香り

私は夜に太陽の香りを感じる。
毎晩、布団に横たわったときに
シーツの香りを感じるのが好きなのです。
よく日に当たったシーツが好きだとは言うものの、
忙しく、シーツや枕カバーが洗濯できないこともあります。
毎日洗濯できる人はお手伝いさんを雇う余裕のある人で、
殆どの人は自分で洗濯をなさると思います。
枕カバーは一週間に2度、シーツを一週間に一度の頻度で
取り替えるだけでもなかなか大変です。
よく布団を干しているご家庭も多くいらっしゃいます。
きっと私と同じようにふかふかの布団に
太陽の香りを感じていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。

本当に眠ってしまう前に、その日のことを思い出します。
話をした人の笑顔が素敵で心が晴れたとか、
図書館での道草が長すぎたとか、
今日出来なかったことの問題点は何なのか、
問題点を解決する方法はあるのか、
我を忘れる程に打ち込んだ時間と
何もしない時間のバランスはよかったのか、
明日は何をするのかなどを考えます。
そして最後に今日一日が充実していたか、
後悔のない、良い一日だったかを確認します。
「いい一日だった」
と太陽の香りとともに感じることができたら幸せです。

よく将来を考えて不安になることもあります。
けれども、今日という一日が充実していなければ、
一生充実することはありません。
年輪を重ねることも、一日一日の積み重ねであり、
もっと細かく言えば瞬間、瞬間の積み重ねです。
今ないものは永遠にないのです。
あれもやりたい、これもやりたいと言っているうちに
時間は刻々と過ぎていきます。
やりたいのなら、今やる。
今できないのならば、一生できない。
太陽の香りを感じながら、「いい一日だった」と
眠りについてみませんか。


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