第86回
お年寄りは本当にケチなのか?
お年寄りはお金を使わなくなります。
私の近所のスーパーでも、
閉店間際にお年寄りが値引きされたパンなどを買っています。
「歳を取ったのだから、美味しい物を食べたらいいのに」
と思うのは若者のエゴかもしれません。
お年寄りは先行きが不安だと言って、
お金を貯めます。
先行きと言ったって、順番からすれば、
不安なのは若者の方が残された時間が多いのだから
不安な気もしますが、とにかく
「もったいない、もったいない」
と財布の紐を開こうとはしません。
今のご老人が戦時中の悲惨な体験をしている
世代であるということもあると思いますが、
もっと根本的な原因もあるのではないかと
考えていました。
もしかしたら、自分が病気になったときの備えのために
お金を使わないのではないのではないでしょうか。
子供や他人に金銭的なことで迷惑をかけてはならない、
病気になって、
お金が無いからという理由で、
思う存分治療が受けられないということを
懸念しているためにお金を使わなくなるのではないか
と思うのです。
だから、お年寄りに対して、
「ケチだ」と非難するのは短絡的ですね。
女性が美しく年齢を重ねて行くうえで、
老年期は総仕上げの年代になります。
この時代まで美しい状態で生きていると言うだけで、
尊敬に値します。
これだけ、どうやって年齢を上手く重ねるかということが
雑誌などで話題になっているのも、
それが現実的にいかに難しいことであるのか
ということの裏付けです。
だからこそ、私たちは憧れ、挑戦しようと試みているのです。
お年寄りはお金をかけず、健康で、美しくのんびり暮らす、
デフレ時代の達人です。
学ぶべき所は多いと思いませんか。
今私がやってみたい試みで、
「素敵なおばあちゃん、100人に聞きました」
という取材をしてみたいと考えています。
プロの女優さんではなく、
一般の美しいおばあちゃんを全国、世界中訪ね歩いて、
まとめてみたいと思います。
「この企画に乗った!」という
雑誌社の方などおみえになりましたら、
是非ご連絡ください。
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