杉浦秀子さんが掘り起こしてくれる
日常に埋もれた美のヒント

第98回
恋をするのは許せます

「恋をするのは許せるけれど、浮気をするのは許せない」
と言った女性がいます。
結婚して、何十年とたった人の言葉に
私は、女性の潔さを感じ、感銘しました。
「彼の心は私の物ではないし、
たまたま私が早く彼に出会っただけのこと。
もし、恋をしたのならちゃんと話して欲しい、
と結婚前にも話してあります」
もしかしたら、この「潔さ」がその女性の緊張感となって、
何歳になっても「人間的な上品さ」
を作っているのではないかと思ったのです。

女性は恋に関心があります。
源氏物語がベストセラーを越え、
古典になったのもその証拠です。
私は始めて源氏物語を読んだとき、
「ワイドショウみたい」と感じました。
男性が仕事を中心に人生を構築することに比べ、
女性は恋を中心に人生を構築することが多いと思いませんか。
もし、世の中が男性社会ではなく、
女性社会になったとしても変わりはないと思います。
もしかしたら、その不安定さを回避するために、
男性社会になっているのではないかと感じる程です。

彼の心は彼だけのもの。
決して結婚したからと言って、
自分の所有物にはなりません。
もし、パートナーが別の異性に心奪われた場合、
自分の恋した人を待ちつづけるか、
すぐにさようならをするかは、
それは人それぞれで、優劣があるわけではありません。
しかし、先ほどの女性のように、
「別の女性に心奪われても、狼狽えないように
自分をしっかり作り上げなくてはならない」
という適度な緊張感は、
何歳になっても
女性を美しくさせると思いませんか。


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